奇飛の追憶の過去自部隊会話ログとか過去の話とかぼちぼちと。
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過去話:チシミアとラックとカパッサ 借金の発覚
| これから再生されるのは、カパッサがパーティに加入してから 一週間ほど経った頃の物語である。 |
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| ……今、何て言いました? 女は宿のカウンターで驚きの表情を浮かべそう聞いた。 |
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| ん?聞いてなかったのか?あいつの借金。 結構な額だったと思うが。 女の隣に座っていた男はその問いを受け淡々とそう答える。 |
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| は……はああ!? | |
| 女の叫び声が宿に響き渡ると周囲に居た者が顰めた顔で一瞥したが 特に声をかける訳でもなく各々中断された事を再開していく。 外は明るく食事をしている者も居り、どうやら昼時の様である。 |
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| 女は周囲の反応を気にする余裕もなく男に問いかける。 ちょ、ちょっと待ってください! あの人借金してるって分かってて勧誘したんですか!? どうやら話に出ている借金をしている人物とは 先日仲間にしたカパッサの事の様である。 |
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| ああ、そうだが。 何か問題でもあったか? |
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| おっ、大有りでしょう!? 何で誘う前に言ってくれなかったんですか!? |
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| 悪い。言う必要があるとは思っていなかった。 相も変わらず無表情のままそう謝罪する男からは 一片の申し訳なさも感じられない。 |
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| も、もう……!何なの……! それじゃあいつ取り立てに巻き込まれても おかしくないって事じゃない! |
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| ……今更なんだが。 お前も借金してるんだったよな?この宿に。 |
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| だから問題なんじゃない!! 借金だらけのパーティって何よ!?しかも結構な額っていくらな訳!? |
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| 額は知らないが。 何がそんなに問題なんだ? |
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| 何でそんなに平然としていられるのよ!? 食い扶持すら危うい状況でそんなメンツじゃお先真っ暗じゃない……! |
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| 周りのやつらもそんなのばかりだろう? | |
| 宿のツケと外での借金じゃ全然違うわよ! ……あ、待って。借金してる先にもよるわね。 |
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| そこへ話の男がやってくると怪訝な顔で口を開く。 お前、言ったのか。 |
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| あっ。 ちょっと借金ってどういう事ですか!?説明してください! |
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| 悪い。問題がある事だとは思わなかった。 | |
| 口止めしたはずだが聞いてなかったのか? それとも故意か。 |
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| ……あれは借金の口止めだったのか。 詰め寄られた男は平然としたまま間を置くと 何かを思い出した様にそう呟いた。 |
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| 相手の返答を受けた男は苦々しい顔を浮かべる。 お前に察する能力が無い事を失念していた俺が馬鹿だった。 |
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| 黙ってやり取りをみていた女は呆れた表情で口を開く。 口止め、してたんですね。 |
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| 当たり前だ。お前が騒ぐだろう。 | |
| 当たり前ですけど。 何というか、アナタの方がまだ話か通じそうな気がしてきました。 |
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| 俺がマシだと思うんならそれは苦労するな。 | |
| 凄く複雑ですけど、認めざるを得ないのが悲しいです。 はあ。借金に言及する気力が削がれました。 言わなかったって事は、取り立ての心配は無いと思っていいんですね? |
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| ああ、そっちでは無い。 | |
| ……そっち「では」? 女はほとほと気力が尽きていたかに見えたが、 言葉の足をとると眉を顰めそう聞き返す。 |
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| まだここは特定されてないはずだ。折を見て話す。 聞き返された男は焦る様子も見せずそう言葉を紡ぐ。 |
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| ちょ、ちょっと待ってください アナタ借金以外にも何かしてるんですか?犯罪とかじゃないですよね!? |
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| 身内の厄介ごとに巻き込まれただけだ。 最も、そいつはもう死んだが。 |
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| 死ぬほどの厄介ごとって何ですか……!? ああもう。頭が痛いです。 |
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| どう想像しようが勝手だが、ともかく俺は今からサーカスに行く。 受けられる仕事でも探しておくんだな。 そう言い残すと出入り口から出て行った。 |
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| そうして二人はその場に残され依頼を探すこととなったのだが それはまた、別の話である。 |
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