奇飛の追憶の過去自部隊会話ログとか過去の話とかぼちぼちと。
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19期初期会話:チシミアとクラリエント 値切り
陣営移動:帝国 チシミア クラリエント
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拗ねるチシミアと宥めるクラリエント。いつもの光景。
| 二つの扉がある狭い部屋の隅に1m程の機械が置いてある。 機械は僅かに音を発しており、動きこそ無いものの稼働はしている様だ。 |
|
| そこにロボットの正面にある扉を開け女が入って来ると 懐からカードを取り出しロボットに近づいていく。 女の上着や頭には微かに雪の様なものが見られ、 どうやら外からこの建物へ入ってきた様である。 |
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| シュクハクデスカ、ホウモンデスカ エランデクダサイ センサーでもあるのか、ロボットは無機質な音声を再生すると 腹部にあたる部分のパネルに文字を出現させた。 シュクハク アカ ホウモン アオと表示されたその下には 色のついたボタンが複数並んでいる。 |
|
| 女はその音やパネルに対しての反応は見せず、 真顔のままカードをロボットの脇にある差し込み口に押し込んだ。 |
|
| ロボットがピンポーンと軽快な音を発すると パネルの文字は消え目の様に見える部分のランプを点滅させた。 ロックヲカイジョシマシタ 押し込んだカードが別の口から出てきている。 |
|
| 女は出てきたカードを取ってしまうと やってきたのとは反対の扉を開け中に入った。 |
|
| 扉の中は白で統一されたやや広いロビーの様な場所であり 入ってきたのとは別に扉が2つ見えるが、 どちらも閉まっており中は見えそうにない。 テーブルとイスが複数配置されている他に 先ほどの部屋にあったものと同じタイプのロボットも2つ程配置してある。 |
|
| 女が入ってくると、扉に程近い席に着いていた男が声をかけた。 おかえりなさいチシミア。 随分と遅くなったようですが、どうでしたか? 男のテーブルには空のカップが1つあり、どうやら一息ついた後の様である。 |
|
| 声をかけられた女はイヤーマフを外しつつ不満の色を浮かべ口を開く。 どうもこうも無いですよ。 値切りに揉めに揉めて、結局買わずに帰ってきました。 |
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| おや、結局買わなかったのですか? その為に寒い中外に出たのでしょうに。 男はさして驚く様子も見せずにそう返す。 |
|
| そりゃ、そうですけど。 ……もういいです。どうせ絶対必要ってものでも無いですし。 そうは言うものの女の表情が和らぐ事は無く、 単に自身に言い訳をしている様である。 |
|
| まあ、それはそうかもしれませんが。 今日はたまたま運が悪かったのでしょうし、 また次の機会にでも買ってみれば良いのではないですかね。 |
|
| ……そうですね。そうします。 じゃあ、ちょっと奥に行ってますね。 ああ、カップ持って行った方が良いですか? |
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| ええ、持って行ってくださると助かりますよ。 他の皆さんも奥に居ますので。 |
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| 誰か呼んできた方が良いですか? | |
| いえ、私はもう少しここに居ますよ。 お気遣いありがとうございます。 |
|
| そうですか。分かりました。 じゃあ、カップだけ持っていきますね。 女はそう言いカップを手に取ると 奥の扉へと向かっていった。 |
|
| ……さて。どうなりますかね。 |
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拗ねるチシミアと宥めるクラリエント。いつもの光景。
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19期初期会話:カパッサとクラリエント 旅出
陣営・リーダー変更:帝国/カパッサ カパッサ クラリエント
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サマロに対する過保護が収まりつつある。
| 一人の男が狭い天幕の中で身支度をしている。 少し開いている入口からは草の生えた地面が見えるが 辺りは薄暗く、夜明け前である様だ。 |
|
| そこへ金髪の男がやってくると元居た男に声をかける。 こちらは終わりましたのでいつでも出れますが、 もう出発してしまって大丈夫ですか? |
|
| ああ、構わない。 予定通り天幕はこのままでいいんだな? |
|
| ええ。聖国のこの天幕へ戻るとは思っていませんでしたが、 もしかしたら次回以降もここへ飛ばされるかもしれませんし 不在時に何かで無くなるとしたら、それはそれで興味があります。 |
|
| 分かった。 こっちはもう出れるが、サマロは起きたのか。 |
|
| まだ寝ぼけてはいますが、歩ける状態までは覚醒したので問題無いかと。 心配なら、もう少し待ちますか?ああ、一度見てもらった方がいいですか。 |
|
| いや、歩けるのなら出るべきだ。 ここに長居するのは得策じゃないだろう。 |
|
| ……成程。では、参りましょう。 帝国に着いた後はお任せします。 |
|
| ああ、好きにさせてもらう。 | |
| 二人の男が連れ立って外へ出ていくと 人の居なくなった天幕には再び静寂が訪れるのであった。 |
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サマロに対する過保護が収まりつつある。
過去話:チシミアとラックとカパッサ 借金の発覚
| これから再生されるのは、カパッサがパーティに加入してから 一週間ほど経った頃の物語である。 |
|
| ……今、何て言いました? 女は宿のカウンターで驚きの表情を浮かべそう聞いた。 |
|
| ん?聞いてなかったのか?あいつの借金。 結構な額だったと思うが。 女の隣に座っていた男はその問いを受け淡々とそう答える。 |
|
| は……はああ!? | |
| 女の叫び声が宿に響き渡ると周囲に居た者が顰めた顔で一瞥したが 特に声をかける訳でもなく各々中断された事を再開していく。 外は明るく食事をしている者も居り、どうやら昼時の様である。 |
|
| 女は周囲の反応を気にする余裕もなく男に問いかける。 ちょ、ちょっと待ってください! あの人借金してるって分かってて勧誘したんですか!? どうやら話に出ている借金をしている人物とは 先日仲間にしたカパッサの事の様である。 |
|
| ああ、そうだが。 何か問題でもあったか? |
|
| おっ、大有りでしょう!? 何で誘う前に言ってくれなかったんですか!? |
|
| 悪い。言う必要があるとは思っていなかった。 相も変わらず無表情のままそう謝罪する男からは 一片の申し訳なさも感じられない。 |
|
| も、もう……!何なの……! それじゃあいつ取り立てに巻き込まれても おかしくないって事じゃない! |
|
| ……今更なんだが。 お前も借金してるんだったよな?この宿に。 |
|
| だから問題なんじゃない!! 借金だらけのパーティって何よ!?しかも結構な額っていくらな訳!? |
|
| 額は知らないが。 何がそんなに問題なんだ? |
|
| 何でそんなに平然としていられるのよ!? 食い扶持すら危うい状況でそんなメンツじゃお先真っ暗じゃない……! |
|
| 周りのやつらもそんなのばかりだろう? | |
| 宿のツケと外での借金じゃ全然違うわよ! ……あ、待って。借金してる先にもよるわね。 |
|
| そこへ話の男がやってくると怪訝な顔で口を開く。 お前、言ったのか。 |
|
| あっ。 ちょっと借金ってどういう事ですか!?説明してください! |
|
| 悪い。問題がある事だとは思わなかった。 | |
| 口止めしたはずだが聞いてなかったのか? それとも故意か。 |
|
| ……あれは借金の口止めだったのか。 詰め寄られた男は平然としたまま間を置くと 何かを思い出した様にそう呟いた。 |
|
| 相手の返答を受けた男は苦々しい顔を浮かべる。 お前に察する能力が無い事を失念していた俺が馬鹿だった。 |
|
| 黙ってやり取りをみていた女は呆れた表情で口を開く。 口止め、してたんですね。 |
|
| 当たり前だ。お前が騒ぐだろう。 | |
| 当たり前ですけど。 何というか、アナタの方がまだ話か通じそうな気がしてきました。 |
|
| 俺がマシだと思うんならそれは苦労するな。 | |
| 凄く複雑ですけど、認めざるを得ないのが悲しいです。 はあ。借金に言及する気力が削がれました。 言わなかったって事は、取り立ての心配は無いと思っていいんですね? |
|
| ああ、そっちでは無い。 | |
| ……そっち「では」? 女はほとほと気力が尽きていたかに見えたが、 言葉の足をとると眉を顰めそう聞き返す。 |
|
| まだここは特定されてないはずだ。折を見て話す。 聞き返された男は焦る様子も見せずそう言葉を紡ぐ。 |
|
| ちょ、ちょっと待ってください アナタ借金以外にも何かしてるんですか?犯罪とかじゃないですよね!? |
|
| 身内の厄介ごとに巻き込まれただけだ。 最も、そいつはもう死んだが。 |
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| 死ぬほどの厄介ごとって何ですか……!? ああもう。頭が痛いです。 |
|
| どう想像しようが勝手だが、ともかく俺は今からサーカスに行く。 受けられる仕事でも探しておくんだな。 そう言い残すと出入り口から出て行った。 |
|
| そうして二人はその場に残され依頼を探すこととなったのだが それはまた、別の話である。 |
18期重要会話:同期会(準備中)
反映会話16:同期会/手紙 チシミア シリール
反映会話17:同期会/参加 チシミア サマロ カパッサ
反映会話18:同期会/帰還 チシミア ラック
反映会話17:同期会/参加 チシミア サマロ カパッサ
反映会話18:同期会/帰還 チシミア ラック
18期重要会話:カパッサとクラリエント 邪推と確信
反映会話14:イベント不参加/HW討伐 カパッサ クラリエント
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「あの時からこうするつもりだったのか」
=「サマロをリーダーにした時からチシミアを経由して俺に渡すつもりだったのか」
庇護対象となる2人を先にリーダーにさせる事で
断れない状況にしてから俺にふっかけたのか という事。
ここでのカパッサの言質の読みは「げんち」
| 狭苦しい宿のロビーに一人の男の姿がある。 カウンターの前に佇みながら手に持った一枚の紙を見つめる男は平然としており、 特に思い詰めている訳ではない様である。 |
|
| そこに階段から降りてきた金髪の男がやってくると 元いた男に近づき紙を覗き見ながら声をかけた。 行かれるのですか?帝国に。 どうやら、帝国に関する事が書かれた紙であるらしい。 |
|
| 声をかけられた男は振り返り相手を確認すると 目を逸らしながら紙を持った手を降ろした。 いや、見ていただけだ。何か用か。 |
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| いえ。少々出かけるので留守の間宜しくお願いします。 | |
| そうか。央国内だな? | |
| ええ、王都すら出ませんよ。 夜には戻りますので。 |
|
| 分かった。 目つきの悪い男はそう短く返答すると 相手から目を逸らし手元にある紙を一瞥した。 |
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| 二人の会話はそれで終わるかに見えたが、 金髪の男はそれを阻止する様に口を開く。 ……帝国は、お好きですか? |
|
| 男は投げられた問いに再び視線を上げると眉をひそめる。 どういう意味だ。 |
|
| 勘のいいアナタの事です、 もう察しているのでは無いですか? |
|
| 問いに対し問いで返した相手に男は更に顔を顰める。 ……あの時からこうするつもりだったのか、お前。 |
|
| おや、あの時とは一体何時の事でしょうか。 サマロさんでは無いのですから、明確に言っていただかないと分かりませんね。 |
|
| お前もバカじゃないなら分かるだろう。その返しは肯定だな。 言っておくが、これで成立した事にはならないからな。 |
|
| ええ、それくらいは分かります。 また日を改めてお伺いさせていただきますので、 その時はどうぞ色好い返事をお願い致します。 |
|
| チッ。言質がとりたいだけだろうが。 いいのか、オマエの言いなりになると思ったら痛い目を見るぞ。 |
|
| ええ、ええ。その時はどうぞご自由に。 それでは行って参ります。 |
|
| 金髪の男がそう言い出て行くと、 残された男はしばしその扉を忌々しげに眺めるのであった。 |
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「あの時からこうするつもりだったのか」
=「サマロをリーダーにした時からチシミアを経由して俺に渡すつもりだったのか」
庇護対象となる2人を先にリーダーにさせる事で
断れない状況にしてから俺にふっかけたのか という事。
ここでのカパッサの言質の読みは「げんち」
18期重要会話:チシミアとラック/サマロとラック(準備中)
反映会話13:イベント参加/マカロンパーティ チシミア ラック
反映会話15:手土産/マルメロ サマロ ラック
反映会話15:手土産/マルメロ サマロ ラック
18期重要会話:カパッサとサマロとクラリエント 偵察と成果
反映会話9:イベント参加/トレーニング カパッサ サマロ クラリエント
| 狭い宿のロビーの一角に一人の男の姿がある。 男はカップに注がれた紅茶と思わしき液体を飲みながらぼんやりとしており、 どうやら留守番をしている様である。 |
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| そこへ玄関の扉から目つきの鋭い男と橙色の髪をした少女が現れると、 元いた男に視線を向けゆっくりと近づいた。 |
|
| 二人と目を合わせた男はにこやかな表情を浮かべて口を開いた。 ああ、戻りましたか。どうでしたか帝国は。 |
|
| どうも何も、本当にあそこに泊まるのか。 ちゃんと経営できてるかすら怪しかったぞ。 |
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| 別段害は無かったでしょう? サマロはどうでしたか。よく眠れましたか? |
|
| えっと……。疲れてたんです、けど。 寝て、起きたら。とってもスッキリ、してました。 |
|
| お前、疲れてたのか。 | |
| その。カパッサが。 少女は問いを受けると目を逸らしながらそう答えた。 |
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| その言葉を聞いた男は驚きの表情を見せると バツが悪そうに少女から視線を逸らした。 |
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| 何か疲れるような事をされたのですか? それとも、トラブルでも? |
|
| えっと。 トレーニング、しました。 |
|
| トレーニング?サマロがですか? | |
| いえ、その。 カパッサが、帝国の、人と。 |
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| ……イマイチ状況が理解できませんが。 そこまで意気投合する方が帝国にいらっしゃったのですか? |
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| 違う。トレーニングの相手を募集してるヤツの所に迷い込んだから 俺が相手になっただけだ。 |
|
| 迷ってない!……です。 | |
| ……そうか。 大きな声を出した少女に茶髪の男は目を見開いたが それ以上の動揺を見せる事はなく、すぐに表情を戻し短くそう返した。 |
|
| 金髪の男は二人のやりとりを静観していたが それ以上の会話が見込めない空気になると静かに口を開いた。 何にせよ、知り合いが増えたのなら良かったです。 宿泊形態自体にも不満は無さそうですし、 問題が無ければその宿にしてしまいましょうかね。 |
|
| お前、俺の話聞いてたのか? 経営に不審点があると言っただろう。 |
|
| そちらは織り込み済みです。 疲れも取れるほどぐっすり眠れたようですし、 値段と立地からしてもあそこが理想ですよ。 後は次の巡りの時に存在しているかどうかですね。 そちらの方はまた確認してから考える事に致しましょう。 |
|
| ……チッ。 目つきの鋭い男は舌打ちをするとそれ以上言葉を続けることは無く 2階へ続く階段へと消えて行った。 |
|
| えっと……。戻り、ます。 去り行く男とそれを見届ける男を交互に見た少女は 遠慮がちにそう告げると階段へと駆けていった。 |
|
| 金髪の男は少女が去った事を確認すると 視線を落とし底が見え始めたカップを傾けた。 ……さて、次の話は何時しましょうかね。 |
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| そう独りごちた男は残っていた液体を飲み干すと また一人ぼんやりとし始めるのであった。 |
18期重要会話:クラリエントとチシミア(準備中)
反映会話5:挨拶回り帰還/オーラム チシミア クラリエント
反映会話6:挨拶回り帰還/セフィド チシミア クラリエント
反映会話6:挨拶回り帰還/セフィド チシミア クラリエント
18期重要会話:クラリエントとチシミア 聖国からの来訪
反映会話3:他部隊来訪 クラリエント チシミア
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陣営を変え精神的に不安定なクラリエント。
余裕の無い素振りを見せたのは信頼しているが故の油断からだが
本人は相手に感づかれる素振りをしている事に気づいていない。
| 宿の部屋が並ぶ廊下に1人の男の姿がある。 男は出かけた帰りなのか荷物を持っており、 ゆっくりと廊下を進むと一つの扉をノックした。 |
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| 程なくして叩いた扉から一人の女が顔をみせる。 ああ、クラリエントさん。帰ったんですね。 |
|
| ええ、只今戻りました。 今から自室へ行こうかと思いますのでご連絡を。 |
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| 少し前、来客がありましたよ。 聖国の……ええと、サキュバスの方でしたっけ。 |
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| ……そうですか。何か、言っていましたか? 男はその発言の人物が思い当たったのかすんなりと受け入れると、 視線を外しやや間を置きながらそう聞いた。 |
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| 言ったというか言いかけたというか……。 別陣営だけどお手柔らかに、とは言われましたけど。 |
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| 女の返答を受けた男は言葉を返す事もなく 視線を外したまま思案する様に顎に手をやり神妙な表情を浮かべた。 |
|
| 服装とかが大分変わってましたけど、それなりに元気そうでしたよ。 遠征で聖国に行く事もあると思いますし、 その時に会いに行ったら良いんじゃないですかね。 |
|
| ええ、そうですね……。 男は真面目に聞いているのかいないのか今度は曖昧に言葉を返すと 思い出したかのように相手に視線を合わせ口を開いた。 ああ、今回私は序盤で戦線から抜けますのでそのおつもりで。 |
|
| ……そうなんですか。 女は急にすらすらと喋り始めた相手にたじろいだのか やや驚いた表情でそう返答した。 まあ、元々クラリエントさんは戦う職じゃないですし 行商に専念してもらった方が利益になりますよね。分かりました。 |
|
| ええ、ええ。 それでは私は自室へ戻りますので。 留守中の対応ありがとうございました。 そう言い、荷物を持った男は手前の部屋へと消えていった。 |
|
| 相手が部屋へと消えても女は扉を閉める事はなく、 その方向を見つめながら訝しげな表情を浮かべた。 あんなんで、大丈夫なんですかね。 まあ、良いんですけど……。 |
|
| 女はそう呟きしばし立ち尽くすと、 扉を閉め部屋へと入るのであった。 |
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陣営を変え精神的に不安定なクラリエント。
余裕の無い素振りを見せたのは信頼しているが故の油断からだが
本人は相手に感づかれる素振りをしている事に気づいていない。
18期:反映会話(一部準備中)
反映会話1:手土産/カモミールティー チシミア シリール
反映会話2:手土産/マシュマロチョコクランチ チシミア サマロ
反映会話4:挨拶回り帰還 チシミア カパッサ
反映会話7:挨拶回り帰還 サマロ カパッサ
反映会話8:挨拶回り帰還 サマロ クラリエント
反映会話10:イベント参加/らっこ探し ラック クラリエント
反映会話11:イベント参加/クイズ チシミア ?
反映会話12:手土産/のし餅 チシミア シリール
反映会話19:イベント参加/握手会 チシミア クラリエント
| とある寂れた宿の一室にローブの女の姿がある。 女は備え付けの簡素なベッドに座り分厚い本を読んでおり、 足元にも何冊かの本が積まれているのが見える。 ゆっくりと文章を追うその表情には真剣さこそ見えないが、 退屈そうにしていない辺り暇潰しという訳でも無さそうである。 |
|
| そこにノックもせず扉から女が現れると 元いた女には見向きもせずに端にあった荷物を探り始めた。 |
|
| 本を読んでいた女はその様子を見て特に驚きもせず 表情を変えぬまま口を開いた。 誰か来てたみたいだけれど、どうかしたのかしら。 |
|
| 声をかけられた事が意外だったのか女は手を止め相手を見ると 少し間を置いて喋り始める。 カモミールティーをもらったので、何かつまみながら頂こうかと思って。 シリールさんも飲みますか? |
|
| またいつもの人が来たの? | |
| ああいえ、今回は別の方からのです。 皇国の人みたいでしたけど。 |
|
| みたいって、知りもしない上に他国の相手のものを よく口に入れる気になれるわね。 |
|
| 一通り調べましたけど気になる点もありませんでしたし、 そもそも高い身分にもいない私達を狙う理由無くないですか? |
|
| 狙う理由が無い以上、贈る理由も無いはずだわ。 リーダーになったのだから、軽率な判断で自滅しないで頂戴。 |
|
| ……まるでリーダーじゃなかったら 自滅しても良いって言ってるみたいですけど。 でもそうですね、 もう少し探ってからにしてみます。ありがとうございます。 |
|
| そう。何も無いといいわね。 女はそう言い終わると、再び本へと視線を落とした。 |
|
| バンダナの女はそう言われるとは思っていなかったのか やや驚いた表情を見せたが、 口を閉ざした相手に何か言葉を投げる事もなく ゆっくりとその場を後にしていった。 |
|
| その後カモミールティーは無事彼女らの胃に収まることになったのだが、 それはまた、別の話である。 |
反映会話2:手土産/マシュマロチョコクランチ チシミア サマロ
| テーブルと椅子が狭苦しく配置された宿のロビーに一人の女の姿がある。 女はしばらく扉を眺めていたが、 持っていた可愛らしい包みへと視線を移すと封を開け中を覗き込んだ。 |
|
| そこへ橙色の髪をした少女が階段からゆっくりやってくると 女に対して声をかけた。 誰か……来てたんです、か。 |
|
| 包みを覗き込んでいた女は掛けられた声に特に驚く事もなく振り向くと 少女を見て柔らかな笑みを浮かべる。 ああ、すみません。何か用ですか? |
|
| えっと……。それは……? | |
| あ、食べます? マシュマロチョコクランチだそうですよ。 |
|
| ましゅまろ、ちょこくらんち……。 少女は包みを見つめながら相手の言葉をゆっくりとオウム返しした。 |
|
| あっ、いけない。こないだシリールさんに注意されたんでした。 でもこれ日持ちとかしませんし、食べないの勿体無いですよね……。 一人で食べるには多いような気もしますし。 |
|
| 食べるの。ダメ、ですか。 | |
| えーと。帝国の人が持ってきてくれて、多分手作りなんですね。 毒とか入ってないとは思うんですけど、気をつけろって言われてて。 |
|
| 毒……。 | |
| それでも食べてくれます? ……いや、良いと言ったからって 食べさせていいかは別なんですけど。 |
|
| チシミア、さんは……食べるん、ですよね。 | |
| ええ、そうですね。勿体無いので。 | |
| じゃあ、一緒に食べ、ます。 大丈夫、です。 |
|
| ……わかりました。じゃあ一緒に食べましょう。 ああでも、カパッサに見つかったら怒られますかね。 |
|
| あ、えっと。カパッサ、今。寝てるので。 大丈夫だと、思います。 |
|
| ああ、寝てるんですか。また変な時間に寝るんですね。 じゃあ、食べるなら今のうちですね。 飲み物何か入れましょうか。 |
|
| えっと。お願い、します。 | |
| 二人で丁度良いくらいの量ですし、 誰にも見つからなかったらそのまま二人で全部食べちゃいましょう。 あ、念のため私が先に食べますからね! |
|
| はい、食べないです。 待って、ます。 |
|
| その後飲み物を淹れ食べ始めた二人が誰かに見つかる事はなく、 美味しいお菓子を貰ったことは他のメンバーに秘密になるのであった。 |
反映会話4:挨拶回り帰還 チシミア カパッサ
反映会話7:挨拶回り帰還 サマロ カパッサ
反映会話8:挨拶回り帰還 サマロ クラリエント
反映会話10:イベント参加/らっこ探し ラック クラリエント
反映会話11:イベント参加/クイズ チシミア ?
反映会話12:手土産/のし餅 チシミア シリール
反映会話19:イベント参加/握手会 チシミア クラリエント
18期初期会話:チシミアとクラリエント 愚問
陣営 リーダー変更:央国 チシミア
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クラリエントは見限れるかどうかという問いをかわした相手に対し
「愚問」という投げかけで「見限れるに決まっている」か
「見限れないに決まっている」のどちらで取るかを試した。
チシミアは「縁起でもない」と言ったので後者となる。
| これから再生される物語は、ここにいる彼らに繋がる さして遠くない過去の会話である。 |
|
| ある宿の入り口付近のカウンター席に一人の男の姿がある。 見るからに年季が入ったそのカウンターの中に人はおらず、 椅子とテーブルが何とか収まっているその狭苦しい空間は 静寂に包まれている。 |
|
| そこへ外に繋がる扉から一人の女が現れると 男に近づきながら口を開いた。 ギルドの方の加入、通りましたよ。 陣営は変わったのに同じギルドに入れて不思議な感じですね。 |
|
| ああ、入れましたか。お疲れ様です。 | |
| 知ってる人とか結構いましたけど、行かなくて良かったんですか? 今回の巡りではここを拠点に商売するって言ってましたけど。 |
|
| 何も商売の相手は傭兵だけではありませんよ。 記憶の保有されない相手の方が良い場合もありますし、 今回は少々いつもとは違う形をとろうかと思いましてね。 |
|
| ……まあ、きちんとやってくれるのなら方法は何でもいいですけど。 このボロ…穴場的な宿にしたのもそういう観点からですか? |
|
| ええ、そんなところですよ。 中央部からさほど離れていないのに狭さと日当りの悪さ、 加えてサービスが必要最低限かつ曰く付きのあるこの宿が ほぼ貸切状態でとれたのは好条件でしたね。 |
|
| とても好ましいとは思えない条件の羅列でしたけど、 前より数段マシになったのは素直に喜びます。 ギルドの方に滞在してても良さそうですけど、 こっちに居た方がいいんですね? |
|
| そうですね、そうしていただけると助かりますよ。 もっとも今のリーダーはあなたですので、私に決める権限はありませんが。 従ってくださるのでしょう? |
|
| ……あなたの考えは分かりませんけど、私がどうこうするよりマシです。 勿論何かしたらそこからは信用しませんけど。 |
|
| ええ、ええ。私が故意に部隊に傷をつけるような事があれば、 その時はどうぞ見限ってください。 憑かれている事を疑ってくだされば尚良いですが。 |
|
| ……もしそれが逆の立場だとして、あなたは見限れるんですか? | |
| おや、そう返されるとは想定外ですね。 愚問だと思いますが、いかがです? |
|
| 愚問だと思ってるならそんな縁起でもない事聞いてこないでくださいよ。 とりあえず、私がリーダーをやってる間だけでも正気でいてください。 そう言い捨てると、女は二階へ繋がる階段に消えていった。 |
|
| 金髪の男は女が去り行く姿を見届けると 身体は動かさずに視線だけを空へと浮かせた。 ……流石にそれほど浅い関係ではありませんか。 ふむ。まあ、分かりきっていたことです。 |
|
| そう独りごちた男がカウンターに向き直り口を閉ざすと また辺りは静寂に包まれるのであった。 |
******************************
クラリエントは見限れるかどうかという問いをかわした相手に対し
「愚問」という投げかけで「見限れるに決まっている」か
「見限れないに決まっている」のどちらで取るかを試した。
チシミアは「縁起でもない」と言ったので後者となる。
17期重要会話:チシミアとクラリエント 変えるという事
次期所属・リーダー交代:央国 チシミア / チシミア クラリエント
******************************
「この為にリーダーをさせた」はこの期のリーダーであるサマロの事。
| ある日、誰も居ない天幕に金髪の男と バンダナを付けた女が連れ立ってやってきた。 周囲にある荷物に近寄る様子もなく、それらに用がある訳では無いようだ。 |
|
| またわざわざ改まって何ですか話って。 | |
| 金髪の男は立ったままの女をよそに中央に進むと その場に胡坐をかいた。 まあとりあえず座ってください。 あ、水でも飲みます? |
|
| そんな長くなるんですか? バンダナの女は男の向かいに座りながら 特に嫌な顔をする事もなくそう聞いた。 |
|
| あなたの反応次第では、そうなるでしょうね。 | |
| 何ですかそれ。早く話してくださいよ。 | |
| 少し前に次の巡りの話をしましたよね。 男はにこやかにそう言うとそれ以上説明を続けるつもりは無いらしく そのままの表情で口を閉ざした。 |
|
| 続かぬ言葉に女は視線を上にあげると 少し間をあけて再びゆっくりと相手と目を合わせた。 ……まさか、私ですか? |
|
| ええ、そうです。 察しが良くて助かりますね。 |
|
| えっちょっと待ってください! ラックに戻るんじゃ無いんですか!? |
|
| 誰がそう言いました? 私は決まったら伝えると言っただけですが。 |
|
| だって所属を変えるってことは今までの人達を裏切るって事ですよ!? 上手く立ち回れる人がリーダーになって 引っ張っていかないとダメじゃないですか! |
|
| ええ、そうです。 だからこそ貴女が適任だと、そうは思いませんか? こんなに声を張り上げて主張する程 危機感を持っている人は他に居ないのですから。 |
|
| ばっ……できません!荷が重すぎます! | |
| 何を仰いますか。 このパーティがラックと貴女の二人だけだった時、 指揮を執っていたのは他でもない貴女でしょう。 |
|
| その時とは状況が違いすぎます! 貴方だって分かるでしょう!? ここでは最低でも2年半は続けないといけないんですよ!? |
|
| おや、サマロさんだってやったのですよ? 貴女に出来ない道理は無いと思いますが。 |
|
| 女は男の言葉を聞くと、恐ろしいものでも見たかのように ゆっくりと目を見開いた。 ……まさか、この為にリーダーをさせたんですか? |
|
| さあ、どうでしょうか。そう思っていただいても別に構いませんが。 それよりもどうです、やるのですか?やらないのですか? |
|
| やりませんよ!必要無いです! そもそも適任の話だったらまず一番はアナタでしょう! |
|
| ふむ、そうですか。 貴女がやらないと言うのなら、彼女に続けてお願いしてみますかね。 |
|
| そう言って私が引き受けなかったら アナタがやるパターンですよね、それ。 |
|
| それを理由に引き受けないのであればそれはそれで良いですが、 先ほど貴女が言ったような男なら その程度の事はやりかねないのでは無いですか? |
|
| ……何が目的なんですか、アナタ。 | |
| おや、リーダー交代の件ですか? 順番にやると初めから言っていた筈ですが。 |
|
| その初めに言った時から何か目的があるんでしょう? 何を考えているんですかあなたは。 |
|
| それは害であると、貴女はそうお考えですか? | |
| ……信じて良いんですか。 | |
| 今更、ですね。 だから今ここに居るのでしょう? |
|
| ……そうですね。分かりました、引き受けます。 補佐はしてくれるんですよね? |
|
| おや、あなたに補佐が必要ですか? | |
| それ、本気で言ってるなら頭を疑いますよ。 | |
| 冗談ですよ。できる限りの事はさせていただきます。 それでは宜しくお願いしますよ、チシミア。 |
******************************
「この為にリーダーをさせた」はこの期のリーダーであるサマロの事。
17期重要会話:ハロウィンと仲直りと (準備中)
反映会話5:時期イベント/ハロウィン
その1 カパッサ クラリエント
******************************
カパッサが去った後、
クラリエントはこの日とは別の日に一度カパッサと会っている。
その2 クラリエント シリール
******************************
クラリエントはサマロと同様に一人天幕に籠る彼女の事も案じている。
その3 チシミア サマロ
******************************
衣装はクラリエントに言い包められたものと思われる。
スィートポテト風じゃがポテト
うさぎ魔王
カボチャを練り込んだパンプキンチーズケーキ
マカロン
チーズキャンディ
その4 カパッサ サマロ
******************************
互いに言葉が端的すぎて分かりにくいが、補うと下記の様になる。
「俺が居なきゃ、駄目か」「(そう思う事は)ダメ、ですか?」
「俺を必要とするか、サマロ」「(必要としないと)また、何処かに、消える?」
カパッサはカッコ内の気持ちを全て汲んでやり取りしている。
トマトクッキー
お菓子の詰まった小袋
その5 クラリエント サマロ
******************************
「全部、分かってたんですか」は今回の件では無く出会った時の話に対して。
「中に入る事すらしていない」というのは比喩表現では無く単なる事実であり
サマロの居た家に自分は足を踏み入れていない事を指している。
ラッピングされたプチカップケーキ
箱に入った特製カボチャプリン
包みにはいったクッキー
袋に入ったラスク
その1 カパッサ クラリエント
| 一人の天幕に男の姿がある。 男の周りには真新しい衣装が複数あり、一枚一枚点検しているようである。 |
|
| そこへ一人の目つきの鋭い男がやってくると 目にして目を細めた。 |
|
| 金髪の男は現れた人物を確認すると やや驚いたように口を開いた。 おや、これはカパッサさん。 お久しぶりですね。お戻りですか? |
|
| 何だそれは。 質問を受けた男はそれに対しての返答はせず 疑念の表情でそう問いを投げかけた。 |
|
| 金髪の男は成立しない会話を特に気に留めることもなく そのままの表情で言葉を紡ぐ。 買い付けてきたのですよ。そろそろ仮装のお祭りがありますからね。 |
|
| 売り物か。 想像していた事とは違ったのか、男は表情を和らげそう言った。 |
|
| その安堵を知ってか知らずか、 金髪の男は柔らかな笑みを浮かべ相手にこう言い放つ。 カパッサさんはどれが良いですか? |
|
| ……は? 茶髪の男の表情は一転して曇り始める。 |
|
| 聞いてから買うのも時間がかかるので、 余ったものは売る事にして色々買ってみたのですよ。 サイズは合ってるかと思うのですが、やはり狼が似合いますかね? |
|
| おい待て、何で仮装する話になってるんだ。 | |
| 今まで仮装参加は出来ませんでしたからね。 お金をいくら溜め込んでも巡りを過ぎれば目減りしてしまいますし、 ここで使ってみるのも良いかと思いまして。 |
|
| 俺を巻き込むな。一人でやれ。 そもそもまだ戻る気は無い。 |
|
| おや?そうですか、困りましたね。 仮装したサマロさんの他国巡りに付き添ってもらおうと思っていたのですが。 |
|
| ……おい待て。何の話だ。 | |
| あなたが居ない間の話ですよ。 | |
| 彼女も了承してくださいましたよ? 一番信頼している方が居なくなって随分落ち込んでいましたからね、 これで少しは気持ちが安らぐと良いのですが。 |
|
| 茶髪の男は相手の発言に目を見開くと 疑わしげに問いを投げかける。 サマロがそう言ったのか? |
|
| 言うも何も、一目瞭然でしょう。 自分はもう用済みだとでも思っていましたか? |
|
| 諭すでもなくスラスラとそう答える男に 茶髪の男は視線を逸らし神妙な面持ちで口を閉ざした。 |
|
| あなたももう落ち着いた様ですし、彼女と会っても何も問題無いのでは? 私とは半年ぶりですが、彼女とはそろそろ一年になるでしょう。 金髪の男はやや湿っぽい口調でそう言葉を投げかけた。 |
|
| それに対し茶髪の男は視線を合わす事も無く弱々しい口調で答える。 いいのか。 |
|
| 何故そんなに自信が無いのか分かり兼ねますが。 どちらにとっても、かけがえのない存在であると私は思いますよ。 あなたも身に染みて感じているのでは無いですか? |
|
| ……そうか。 男は振られた疑問に対し答える事は無く、 辛そうな表情を浮かべながらそう返答した。 |
|
| ええ、そうですよ。 当日までで構いませんので、是非考えておいてください。 |
|
| ……検討しておく。 男はあまり明るくない声色でそう言うと、 逃げる様に天幕から出て行った。 |
|
| 相手が去るのを見届けた金髪の男はしばらくその方向を見つめると また衣装の点検を開始した。 |
******************************
カパッサが去った後、
クラリエントはこの日とは別の日に一度カパッサと会っている。
その2 クラリエント シリール
| 日は変わって、天幕の外に一人金髪の男の姿がある。 男は何をするでもなく佇み、時折思案するように目線を動かしている。 時刻は既に昼を過ぎ、太陽の光が辺りを照らしている。 |
|
| そこに一人の女がドレスを纏い天幕から現れると、 気配を感じ振り向く男に対し声をかけた。 着替えたわ。 |
|
| 男はその姿を見て表情を明るくさせると頷きながら言葉を紡ぐ。 ああ、やはり似合いますね。 ご自身ではご覧になられました? |
|
| 小さい鏡でなら確認したけれど。 全身を見る事は不可能ね。 相手の反応に表情を和らげる事もなく女は無表情でそう言った。 言葉は棘があるが、語気を強める事もせず特に不満に思っているわけでは無いようである。 |
|
| それは残念ですね。実にお美しいですよ。 本当に参加なされないのですか? |
|
| 一度見せるだけならと言ったはずよ。 それとも、それをねじ伏せるだけの更なる話術があるのかしら。 |
|
| いえ。私の頭ではあなたに一度着てもらうまでの流れしか 思いつきませんでしたので、潔く引き下がらせていただきますよ。 最も、それだけで十分な収穫ですが。 |
|
| そうね。してやられたものだわ。 長く見ても興が冷めるだけでしょう。もういいかしら。 |
|
| おや、決める権限を私にくださるのですか? 今日は随分としおらしいのですね。 |
|
| 嘘の無い賛辞に気を良くするのは当たり前の事だわ。 貴方も仮装をしたら、さぞ秀麗になるのでしょうね。 |
|
| その言葉、実際に見てから頂けると嬉しいのですが。 言ってはくださら無いのでしょうね。 |
|
| よく分かっているわね。 無駄に好意を振りまくのは御免なの。貴方もそうでしょう? |
|
| 私は身になる賛辞ならいくらでも振り撒きますよ。 貴女もご存知でしょう? |
|
| そう、そうね。私に社交性を足したらそうなるのかしら。 | |
| 今からでも目指してみますか? | |
| やめておくわ。 それじゃあ着替えるから入ってこないで頂戴。存外悪くは無かったわ。 |
|
| おや、それは光栄です。機会があればまた是非。 |
******************************
クラリエントはサマロと同様に一人天幕に籠る彼女の事も案じている。
その3 チシミア サマロ
帝国のある通りに仮装をした人物がチラホラと見える。 その様子を見るに、どうやら今日が祭りの当日である様である。 |
|
| お化けと思わしき白い布を纏った女が隣の人物に話しかける。 お菓子、沢山貰えましたね。 他国にまでこの格好で行くのはどうかと思いましたけど、 何とかなって良かったです。 |
|
| 声を掛けられた少女は明るく話す彼女の話を頷きながら聞くと、 やや間を置きゆっくりと口を開いた。 良かった、です。 ……チシミアのお陰、です。 |
|
| え、私ですか?ずっと立ってただけじゃないですか。 感謝された女は不思議そうにそう聞き返す。 どうやら付き添いという形で来たらしい。 |
|
| その。傍に、居てくれる……事が。 とっても、おおきい。ので。ありがとう、ございます。 |
|
| ……どういたしまして。 私も一緒に回れて嬉しいですよ。 次はカパッサと行くんでしょう? |
|
| あ……。はい。 カパッサが……その。来て、くれれば。 問いを受けると少女は表情を曇らせそう返す。 |
|
| ちゃんと来ると思いますよ? クラリエントさんもそう言ってたじゃないですか。 女は不安そうな相手とは対照的にあっけらかんとそう言った。 |
|
| しかし少女はその言葉に納得できないのか 苦し気に眉間に皺を寄せはじめる。 でも……。ずっと、会って、無いです。 |
|
| それを見た女は真剣な表情に変わると 今度は丁寧に言葉を紡ぎ出す。 サマロは、会いたいんでしょう? |
|
| ……は、い。 | |
| じゃあ、会えるって思わなきゃダメですよ! 今までずっと無理だって思ってたんじゃないですか? |
|
| あ……。 思ったら、会えますか。 |
|
| 当り前じゃないですか! だから、会えるって思ってください。 |
|
| あえる……。 | |
| そうです。会えますよ。 だってカパッサとサマロはずっと一緒だったでしょう? 会えない方がおかしいですよ。 |
|
| ずっと、一緒……。 | |
| 今まで一緒にいすぎた分、ちょっと離れただけですよ。 何も心配しなくて良いんですよ? 今日はホラ、おめかしだってしてるんですし。 |
|
| おめかし……。 | |
| ……改めて、自分の衣装のチョイスに頭を抱えたい気持ちです。 | |
| オバケ、かわいい、です。 | |
| 慰め、ありがとうございます……。 っとと、そろそろ着きますよ。さ、行って来てください。 その格好で一人送り出すのも気が引けますけど……。 |
|
| あ、えっと……。ありがとう、ございます。 行ってき、ます。 |
|
| ……一人でこの格好ってちょっとキツすぎじゃない。 さっさと脱がないと……。 |
|
******************************
衣装はクラリエントに言い包められたものと思われる。
スィートポテト風じゃがポテト
うさぎ魔王
カボチャを練り込んだパンプキンチーズケーキ
マカロン
チーズキャンディ
その4 カパッサ サマロ
| あ、あの。カパッサ。 | |
| 何だ。 | |
| その。歩くの、早い……です。 | |
| ……もうやる事は終わった。後はさっさと帰るだけだ。 | |
| ……やっぱり、嫌いに、なった? | |
| どうしてそう思う。 | |
| ずっと、何も……喋らない。から。 | |
| あの。私……一緒に、いたい。 色々覚えて、役に立つようにする。だから……。 |
|
| 俺が居なきゃ、駄目か。 | |
| あ……。ダメ、ですか? | |
| 俺を必要とするか、サマロ。 | |
| ……また、何処かに、消える? | |
| お前が望むなら、無断で出て行きはしない。 ……お前が望むなら、もう会わない。 |
|
| っ……ダメ!! もう消えたらだめ、カパッサ! |
|
| ……悪かった、サマロ。帰ろう。 | |
| そうして二人は肩を並べると ゆっくりと歩きだすのであった。 |
******************************
互いに言葉が端的すぎて分かりにくいが、補うと下記の様になる。
「俺が居なきゃ、駄目か」「(そう思う事は)ダメ、ですか?」
「俺を必要とするか、サマロ」「(必要としないと)また、何処かに、消える?」
カパッサはカッコ内の気持ちを全て汲んでやり取りしている。
トマトクッキー
お菓子の詰まった小袋
その5 クラリエント サマロ
| おや、おかえりなさい。沢山収穫があったようですね。 カパッサはどうしたのですか? |
|
| あ、その。着替えを。してます。 | |
| ああ、そうですか。仲直りはできましたか。 | |
| あ、はい。ありがとう、ございます。 | |
| おや、私は礼を言われる事は何もしていないのですが。 良かったですね、サマロ。 |
|
| ……クラリエント、さんは。 全部、分かってたんですか。 |
|
| はて。全部とは一体何の全部でしょうか。 | |
| カパッサと、私の事、です。 | |
| また随分と広い話ですね。 お二人の全てなど、知る由もありませんよ。 そもそも私はあの時中に入る事すらしていないでしょう? |
|
| その。どうして、待って、いたんですか。 私……仲間になるって、分かってたん、ですか。 |
|
| ……私は打算的な男ですよ。 そう思っていたとして、良心ではありませんよ。 |
|
| ありがとう、ございます。 その……いつも。 |
|
| あなたからその様に言われる日がくるとは……。 リーダーは、辛くは無いですか。サマロ。 |
|
| たくさん、助けてもらってるので。大丈夫、です。 その。まだ……助けて、ください、ますか。 |
|
| ええ、ええ。もうひと踏ん張り、ですね。 酷な役目を背負わせてしまった償いは、最後まで致しますよ。 |
|
| ありがとう、ござい、ます。 その……。最後まで。頑張り、ます。 |
|
| ……ええ。あなたはまだまだお強くなりますね。 そのお姿、見守らせていただきますよ。 |
|
******************************
「全部、分かってたんですか」は今回の件では無く出会った時の話に対して。
「中に入る事すらしていない」というのは比喩表現では無く単なる事実であり
サマロの居た家に自分は足を踏み入れていない事を指している。
ラッピングされたプチカップケーキ
箱に入った特製カボチャプリン
包みにはいったクッキー
袋に入ったラスク
17期重要会話:カパッサとサマロ 交わらない想い
反映会話4:手土産/カップケーキ カパッサ サマロ
******************************
二人はそう短くない付き合いであるが、
サマロはずっとカパッサの指示に従っていた為意見が食い違うのはこれが初めて。
カパッサ自身が彼女の補佐に回れないことから見ても
相当に余裕が無い事が伺える。
互いに依存から自立しなければならないタイミングがやって来た。
| 日は変わって、天幕の中に一人の男の姿がある。 所持金を確認している最中なのか、 床に広げられた紙幣と硬貨を眺め思案している様である。 |
|
| そこに橙色の髪をした少女が物音も立てずに天幕の隙間から顔を覗かせた。 中を見ても動かぬ様子を見るに男に用があるようだが、 邪魔しては悪いとでも思っているのか声を掛けることもせずじっと様子を伺っている。 |
|
| 男は視線を感じたのか入り口に顔を向けると、 目の合う相手に表情を変えることもなく真顔のまま声を掛けた。 どうした、サマロ。 |
|
| えっと……。 カップケーキ、貰いました。 声を掛けられた少女はおずおずと中に入ってくるとやや緊張しながらそう言った。 胸の高さにあげられたその手にはそれらしき包みが見える。 |
|
| 誰から貰ったんだ。 男は告げられた言葉に興味が無いのか通貨へと視線を戻すと 硬貨を袋に入れながらぶっきらぼうにそう聞いた。 |
|
| 素っ気ない態度をする相手に少女は悲しそうな表情を浮かべ俯くと 不安そうに視線をさ迷わせた。 ……怒って、る? |
|
| 何がだ。 男は噛み合わない返答を予想していたのか手を止めることなく硬貨と紙幣をしまうと 尚も視線を外したままそう聞き返した。 |
|
| リーダーに、なったの。 まだ……。怒って、ますか。 |
|
| そう思うんなら、今からでもやめろ。 男はやや語気を強めながらも目は合わせずにそう言い放った。 |
|
| 少女は放たれた言葉に弁明も反論もせず ただ辛そうな表情を浮かべて口を噤んだ。 |
|
| 一向に返ってこない返事に対して男は催促する事も怒る事もせず、 苦々しい顔で口を開いた。 やるんなら、俺に構うな。話しかけて来るな。 それが出来ないなら今すぐにやめろ。選べ。 |
|
| ……でも。私、は。カパッサの、ことが。 | |
| それがお前の答えだな。 返答を聞いた男はより一層苦しみの色を浮かべながら 地面を睨み付け絞り出す様な声でそう返した。 |
|
| っ……。違う、いや! できない! |
|
| 少しここを離れる。 あいつ等に言っておいてくれ。 男は立ち上がると武器を装備し少女には目もくれず外へ出て行った。 |
|
| その行動をただ見つめていた少女は慌てて声をあげた。 待って!いや!カパッサ! |
|
| 少女が後を追って外に出てみるも 何処に消えたのか男の姿を確認する事はできなかった。 |
|
| 相当ショックであったのかそのままへたり込んだ少女は 涙を零しながら言葉を漏らした。 どうして……?カパッサ……。 |
|
| その言葉が相手に届くことは無く ただただ少女の涙が流れていくのであった。 |
******************************
二人はそう短くない付き合いであるが、
サマロはずっとカパッサの指示に従っていた為意見が食い違うのはこれが初めて。
カパッサ自身が彼女の補佐に回れないことから見ても
相当に余裕が無い事が伺える。
互いに依存から自立しなければならないタイミングがやって来た。
17期重要会話:クラリエントとシリール コウイの詮索
反映会話2:貰い物/服 クラリエント シリール
******************************
魔術師としてのポジションを失い情緒不安定なシリールとの問答。
「怒るべきところ」は「お前が言うな」と叱って欲しい心の表れ。
「怒るべきでは無かったのですか」は過去の「面倒事」の際に
クラリエントがして欲しかった対応を述べている。
それに対しシリールは「分かりきった事を聞いて悪かった」と
「私たちに互いを叱る事は無理」と暗に言い去っている。
タイトルの「コウイ」は話に出ている好意と厚意に加えて「行為」も指す。
| 日は変わって、天幕の外に一人の男の姿がある。 真新しいジャケットに身を包んだ男はどことなく嬉しそうに見える。 |
|
| そこに一つの天幕からローブを着た女が姿を現し別の天幕へと移動しようとしたが、 その途中男を視界に入れると目を細めて歩みを止めた。 ……また新調したの? |
|
| 金髪の男は掛けられた声にきょとんとした顔を向けたが 数秒もしない内に笑みを戻し口を開いた。 ああいえいえ、先程頂いたので着替えたのですよ。 この間買い直したのはまだ使える状態で残っているので、 今後はそちらと使いわけようかと思っていますが。 |
|
| 女は相手の言葉を聞くと不愉快そうに眉を顰めた。 貰ったってあなた何かしたの? まさかただ受け取っただけとでも言うのかしら。 |
|
| 投げかれられた棘のある言葉に男は一瞬目を見開いたものの 笑みを崩す様子もなくにこやかにしている。 何らかのお返しはしようとは思いますが、何か問題があるでしょうか。 やや回りくどいが、危惧した通りという事の様である。 |
|
| それはどちらの〝コウイ〟なのかしら。 送り主が男性だとは思えないけれど。 女はお返しとばかりに質問を無視し新たな問いを投げつけた。 その語気は荒々しいとまでは言えないが、 先ほどと比べると明らかに苛ついている様子である。 |
|
| 何故断定できるのか分かり兼ねますが……。例の護符の方ですよ。 苛立つ相手に男はやや困惑の色を見せながらそう言うと、 少し視線を外した後続けて言葉を紡いだ。 私にも、あちらにも、少なくともそちら方面の下心は無いかと思いますが。 どうしてそんなに恐い顔をするのです?私に気がある訳でも無いでしょうに。 |
|
| また面倒な事に巻き込まれるのは御免だからよ。 貴方達が出払う事が多いのだから、必然的に私に当たる可能性が高いでしょう。 |
|
| ……ちょっと待ってください。また、とはどういう事ですか? 私の記憶上ではここに来る以前を含めてあなた絡みの事は一切無かった筈ですが。 |
|
| 女は相手の言葉に視線を逸らすと言う気が無いとばかりに口を閉ざした。 男の態度が変わったからなのか、苛立っている様子はもう伺えない。 |
|
| 何も語らぬ女を男はじっと見つめていたが、 説明する気が無いと悟ると視線を落とし苦々しい表情を浮かべた。 ……私はまた何か、忘れているのですか? |
|
| 違うわ。 女は相手の反応に耐えかねたのか短くそう言い放つと 言葉を探すように視線をさ迷わせながら口を開いた。 ……何度かそういう目に遭ったのは事実よ。 いずれもあなたのせいでは無いと思って告げなかったけれど。 |
|
| 顔を上げじっと聞いていた男であったが、 その言葉を聞き終わるとまた目を背け苦渋の色をより濃くした。 私が弱いせい、ですね。 |
|
| あなたを頼りにしてるからよ。 悪いけれど、私と違ってあなたはチームに必要なの。 これからも最善を尽くして貰わなければ困るわ。 |
|
| ……勿論です。 有無を言わさぬ様な女の物言いをどう受け止めたのかは分からないが 男は反論もせずただ苦しそうな笑みを湛えてそう答えた。 |
|
| 女はその反応に悲しげに顔を歪め、震える拳を握った。 やめて頂戴。怒るべきところでは無いの。 |
|
| あなたも、怒るべきでは無かったのですか。 投げかけられた言葉は何を指し示しているのか明確に分からぬものであったが、 男はそれについては聞かず同じく曖昧な言葉を返した。 |
|
| 女は地を見つめながら男の返答を聞くと、より一層悲痛な表情を浮かべた。 そうね。そうだわ。 分かりきった事を聞いて悪かったわね。 そう言い女は身を翻すと 返事も聞かずに目的地であった天幕の中へと消えていった。 |
|
| 男は相手が去りしばらくすると、 消え入るような声でこう独りごちるのであった。 ……そうできれば、楽なのでしょうね。 |
******************************
魔術師としてのポジションを失い情緒不安定なシリールとの問答。
「怒るべきところ」は「お前が言うな」と叱って欲しい心の表れ。
「怒るべきでは無かったのですか」は過去の「面倒事」の際に
クラリエントがして欲しかった対応を述べている。
それに対しシリールは「分かりきった事を聞いて悪かった」と
「私たちに互いを叱る事は無理」と暗に言い去っている。
タイトルの「コウイ」は話に出ている好意と厚意に加えて「行為」も指す。
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