奇飛の追憶の過去自部隊会話ログとか過去の話とかぼちぼちと。
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18期重要会話:クラリエントとチシミア 聖国からの来訪
反映会話3:他部隊来訪 クラリエント チシミア
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陣営を変え精神的に不安定なクラリエント。
余裕の無い素振りを見せたのは信頼しているが故の油断からだが
本人は相手に感づかれる素振りをしている事に気づいていない。
| 宿の部屋が並ぶ廊下に1人の男の姿がある。 男は出かけた帰りなのか荷物を持っており、 ゆっくりと廊下を進むと一つの扉をノックした。 |
|
| 程なくして叩いた扉から一人の女が顔をみせる。 ああ、クラリエントさん。帰ったんですね。 |
|
| ええ、只今戻りました。 今から自室へ行こうかと思いますのでご連絡を。 |
|
| 少し前、来客がありましたよ。 聖国の……ええと、サキュバスの方でしたっけ。 |
|
| ……そうですか。何か、言っていましたか? 男はその発言の人物が思い当たったのかすんなりと受け入れると、 視線を外しやや間を置きながらそう聞いた。 |
|
| 言ったというか言いかけたというか……。 別陣営だけどお手柔らかに、とは言われましたけど。 |
|
| 女の返答を受けた男は言葉を返す事もなく 視線を外したまま思案する様に顎に手をやり神妙な表情を浮かべた。 |
|
| 服装とかが大分変わってましたけど、それなりに元気そうでしたよ。 遠征で聖国に行く事もあると思いますし、 その時に会いに行ったら良いんじゃないですかね。 |
|
| ええ、そうですね……。 男は真面目に聞いているのかいないのか今度は曖昧に言葉を返すと 思い出したかのように相手に視線を合わせ口を開いた。 ああ、今回私は序盤で戦線から抜けますのでそのおつもりで。 |
|
| ……そうなんですか。 女は急にすらすらと喋り始めた相手にたじろいだのか やや驚いた表情でそう返答した。 まあ、元々クラリエントさんは戦う職じゃないですし 行商に専念してもらった方が利益になりますよね。分かりました。 |
|
| ええ、ええ。 それでは私は自室へ戻りますので。 留守中の対応ありがとうございました。 そう言い、荷物を持った男は手前の部屋へと消えていった。 |
|
| 相手が部屋へと消えても女は扉を閉める事はなく、 その方向を見つめながら訝しげな表情を浮かべた。 あんなんで、大丈夫なんですかね。 まあ、良いんですけど……。 |
|
| 女はそう呟きしばし立ち尽くすと、 扉を閉め部屋へと入るのであった。 |
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陣営を変え精神的に不安定なクラリエント。
余裕の無い素振りを見せたのは信頼しているが故の油断からだが
本人は相手に感づかれる素振りをしている事に気づいていない。
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18期初期会話:チシミアとクラリエント 愚問
陣営 リーダー変更:央国 チシミア
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クラリエントは見限れるかどうかという問いをかわした相手に対し
「愚問」という投げかけで「見限れるに決まっている」か
「見限れないに決まっている」のどちらで取るかを試した。
チシミアは「縁起でもない」と言ったので後者となる。
| これから再生される物語は、ここにいる彼らに繋がる さして遠くない過去の会話である。 |
|
| ある宿の入り口付近のカウンター席に一人の男の姿がある。 見るからに年季が入ったそのカウンターの中に人はおらず、 椅子とテーブルが何とか収まっているその狭苦しい空間は 静寂に包まれている。 |
|
| そこへ外に繋がる扉から一人の女が現れると 男に近づきながら口を開いた。 ギルドの方の加入、通りましたよ。 陣営は変わったのに同じギルドに入れて不思議な感じですね。 |
|
| ああ、入れましたか。お疲れ様です。 | |
| 知ってる人とか結構いましたけど、行かなくて良かったんですか? 今回の巡りではここを拠点に商売するって言ってましたけど。 |
|
| 何も商売の相手は傭兵だけではありませんよ。 記憶の保有されない相手の方が良い場合もありますし、 今回は少々いつもとは違う形をとろうかと思いましてね。 |
|
| ……まあ、きちんとやってくれるのなら方法は何でもいいですけど。 このボロ…穴場的な宿にしたのもそういう観点からですか? |
|
| ええ、そんなところですよ。 中央部からさほど離れていないのに狭さと日当りの悪さ、 加えてサービスが必要最低限かつ曰く付きのあるこの宿が ほぼ貸切状態でとれたのは好条件でしたね。 |
|
| とても好ましいとは思えない条件の羅列でしたけど、 前より数段マシになったのは素直に喜びます。 ギルドの方に滞在してても良さそうですけど、 こっちに居た方がいいんですね? |
|
| そうですね、そうしていただけると助かりますよ。 もっとも今のリーダーはあなたですので、私に決める権限はありませんが。 従ってくださるのでしょう? |
|
| ……あなたの考えは分かりませんけど、私がどうこうするよりマシです。 勿論何かしたらそこからは信用しませんけど。 |
|
| ええ、ええ。私が故意に部隊に傷をつけるような事があれば、 その時はどうぞ見限ってください。 憑かれている事を疑ってくだされば尚良いですが。 |
|
| ……もしそれが逆の立場だとして、あなたは見限れるんですか? | |
| おや、そう返されるとは想定外ですね。 愚問だと思いますが、いかがです? |
|
| 愚問だと思ってるならそんな縁起でもない事聞いてこないでくださいよ。 とりあえず、私がリーダーをやってる間だけでも正気でいてください。 そう言い捨てると、女は二階へ繋がる階段に消えていった。 |
|
| 金髪の男は女が去り行く姿を見届けると 身体は動かさずに視線だけを空へと浮かせた。 ……流石にそれほど浅い関係ではありませんか。 ふむ。まあ、分かりきっていたことです。 |
|
| そう独りごちた男がカウンターに向き直り口を閉ざすと また辺りは静寂に包まれるのであった。 |
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クラリエントは見限れるかどうかという問いをかわした相手に対し
「愚問」という投げかけで「見限れるに決まっている」か
「見限れないに決まっている」のどちらで取るかを試した。
チシミアは「縁起でもない」と言ったので後者となる。
17期重要会話:チシミアとクラリエント 変えるという事
次期所属・リーダー交代:央国 チシミア / チシミア クラリエント
******************************
「この為にリーダーをさせた」はこの期のリーダーであるサマロの事。
| ある日、誰も居ない天幕に金髪の男と バンダナを付けた女が連れ立ってやってきた。 周囲にある荷物に近寄る様子もなく、それらに用がある訳では無いようだ。 |
|
| またわざわざ改まって何ですか話って。 | |
| 金髪の男は立ったままの女をよそに中央に進むと その場に胡坐をかいた。 まあとりあえず座ってください。 あ、水でも飲みます? |
|
| そんな長くなるんですか? バンダナの女は男の向かいに座りながら 特に嫌な顔をする事もなくそう聞いた。 |
|
| あなたの反応次第では、そうなるでしょうね。 | |
| 何ですかそれ。早く話してくださいよ。 | |
| 少し前に次の巡りの話をしましたよね。 男はにこやかにそう言うとそれ以上説明を続けるつもりは無いらしく そのままの表情で口を閉ざした。 |
|
| 続かぬ言葉に女は視線を上にあげると 少し間をあけて再びゆっくりと相手と目を合わせた。 ……まさか、私ですか? |
|
| ええ、そうです。 察しが良くて助かりますね。 |
|
| えっちょっと待ってください! ラックに戻るんじゃ無いんですか!? |
|
| 誰がそう言いました? 私は決まったら伝えると言っただけですが。 |
|
| だって所属を変えるってことは今までの人達を裏切るって事ですよ!? 上手く立ち回れる人がリーダーになって 引っ張っていかないとダメじゃないですか! |
|
| ええ、そうです。 だからこそ貴女が適任だと、そうは思いませんか? こんなに声を張り上げて主張する程 危機感を持っている人は他に居ないのですから。 |
|
| ばっ……できません!荷が重すぎます! | |
| 何を仰いますか。 このパーティがラックと貴女の二人だけだった時、 指揮を執っていたのは他でもない貴女でしょう。 |
|
| その時とは状況が違いすぎます! 貴方だって分かるでしょう!? ここでは最低でも2年半は続けないといけないんですよ!? |
|
| おや、サマロさんだってやったのですよ? 貴女に出来ない道理は無いと思いますが。 |
|
| 女は男の言葉を聞くと、恐ろしいものでも見たかのように ゆっくりと目を見開いた。 ……まさか、この為にリーダーをさせたんですか? |
|
| さあ、どうでしょうか。そう思っていただいても別に構いませんが。 それよりもどうです、やるのですか?やらないのですか? |
|
| やりませんよ!必要無いです! そもそも適任の話だったらまず一番はアナタでしょう! |
|
| ふむ、そうですか。 貴女がやらないと言うのなら、彼女に続けてお願いしてみますかね。 |
|
| そう言って私が引き受けなかったら アナタがやるパターンですよね、それ。 |
|
| それを理由に引き受けないのであればそれはそれで良いですが、 先ほど貴女が言ったような男なら その程度の事はやりかねないのでは無いですか? |
|
| ……何が目的なんですか、アナタ。 | |
| おや、リーダー交代の件ですか? 順番にやると初めから言っていた筈ですが。 |
|
| その初めに言った時から何か目的があるんでしょう? 何を考えているんですかあなたは。 |
|
| それは害であると、貴女はそうお考えですか? | |
| ……信じて良いんですか。 | |
| 今更、ですね。 だから今ここに居るのでしょう? |
|
| ……そうですね。分かりました、引き受けます。 補佐はしてくれるんですよね? |
|
| おや、あなたに補佐が必要ですか? | |
| それ、本気で言ってるなら頭を疑いますよ。 | |
| 冗談ですよ。できる限りの事はさせていただきます。 それでは宜しくお願いしますよ、チシミア。 |
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「この為にリーダーをさせた」はこの期のリーダーであるサマロの事。
17期重要会話:ハロウィンと仲直りと (準備中)
反映会話5:時期イベント/ハロウィン
その1 カパッサ クラリエント
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カパッサが去った後、
クラリエントはこの日とは別の日に一度カパッサと会っている。
その2 クラリエント シリール
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クラリエントはサマロと同様に一人天幕に籠る彼女の事も案じている。
その3 チシミア サマロ
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衣装はクラリエントに言い包められたものと思われる。
スィートポテト風じゃがポテト
うさぎ魔王
カボチャを練り込んだパンプキンチーズケーキ
マカロン
チーズキャンディ
その4 カパッサ サマロ
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互いに言葉が端的すぎて分かりにくいが、補うと下記の様になる。
「俺が居なきゃ、駄目か」「(そう思う事は)ダメ、ですか?」
「俺を必要とするか、サマロ」「(必要としないと)また、何処かに、消える?」
カパッサはカッコ内の気持ちを全て汲んでやり取りしている。
トマトクッキー
お菓子の詰まった小袋
その5 クラリエント サマロ
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「全部、分かってたんですか」は今回の件では無く出会った時の話に対して。
「中に入る事すらしていない」というのは比喩表現では無く単なる事実であり
サマロの居た家に自分は足を踏み入れていない事を指している。
ラッピングされたプチカップケーキ
箱に入った特製カボチャプリン
包みにはいったクッキー
袋に入ったラスク
その1 カパッサ クラリエント
| 一人の天幕に男の姿がある。 男の周りには真新しい衣装が複数あり、一枚一枚点検しているようである。 |
|
| そこへ一人の目つきの鋭い男がやってくると 目にして目を細めた。 |
|
| 金髪の男は現れた人物を確認すると やや驚いたように口を開いた。 おや、これはカパッサさん。 お久しぶりですね。お戻りですか? |
|
| 何だそれは。 質問を受けた男はそれに対しての返答はせず 疑念の表情でそう問いを投げかけた。 |
|
| 金髪の男は成立しない会話を特に気に留めることもなく そのままの表情で言葉を紡ぐ。 買い付けてきたのですよ。そろそろ仮装のお祭りがありますからね。 |
|
| 売り物か。 想像していた事とは違ったのか、男は表情を和らげそう言った。 |
|
| その安堵を知ってか知らずか、 金髪の男は柔らかな笑みを浮かべ相手にこう言い放つ。 カパッサさんはどれが良いですか? |
|
| ……は? 茶髪の男の表情は一転して曇り始める。 |
|
| 聞いてから買うのも時間がかかるので、 余ったものは売る事にして色々買ってみたのですよ。 サイズは合ってるかと思うのですが、やはり狼が似合いますかね? |
|
| おい待て、何で仮装する話になってるんだ。 | |
| 今まで仮装参加は出来ませんでしたからね。 お金をいくら溜め込んでも巡りを過ぎれば目減りしてしまいますし、 ここで使ってみるのも良いかと思いまして。 |
|
| 俺を巻き込むな。一人でやれ。 そもそもまだ戻る気は無い。 |
|
| おや?そうですか、困りましたね。 仮装したサマロさんの他国巡りに付き添ってもらおうと思っていたのですが。 |
|
| ……おい待て。何の話だ。 | |
| あなたが居ない間の話ですよ。 | |
| 彼女も了承してくださいましたよ? 一番信頼している方が居なくなって随分落ち込んでいましたからね、 これで少しは気持ちが安らぐと良いのですが。 |
|
| 茶髪の男は相手の発言に目を見開くと 疑わしげに問いを投げかける。 サマロがそう言ったのか? |
|
| 言うも何も、一目瞭然でしょう。 自分はもう用済みだとでも思っていましたか? |
|
| 諭すでもなくスラスラとそう答える男に 茶髪の男は視線を逸らし神妙な面持ちで口を閉ざした。 |
|
| あなたももう落ち着いた様ですし、彼女と会っても何も問題無いのでは? 私とは半年ぶりですが、彼女とはそろそろ一年になるでしょう。 金髪の男はやや湿っぽい口調でそう言葉を投げかけた。 |
|
| それに対し茶髪の男は視線を合わす事も無く弱々しい口調で答える。 いいのか。 |
|
| 何故そんなに自信が無いのか分かり兼ねますが。 どちらにとっても、かけがえのない存在であると私は思いますよ。 あなたも身に染みて感じているのでは無いですか? |
|
| ……そうか。 男は振られた疑問に対し答える事は無く、 辛そうな表情を浮かべながらそう返答した。 |
|
| ええ、そうですよ。 当日までで構いませんので、是非考えておいてください。 |
|
| ……検討しておく。 男はあまり明るくない声色でそう言うと、 逃げる様に天幕から出て行った。 |
|
| 相手が去るのを見届けた金髪の男はしばらくその方向を見つめると また衣装の点検を開始した。 |
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カパッサが去った後、
クラリエントはこの日とは別の日に一度カパッサと会っている。
その2 クラリエント シリール
| 日は変わって、天幕の外に一人金髪の男の姿がある。 男は何をするでもなく佇み、時折思案するように目線を動かしている。 時刻は既に昼を過ぎ、太陽の光が辺りを照らしている。 |
|
| そこに一人の女がドレスを纏い天幕から現れると、 気配を感じ振り向く男に対し声をかけた。 着替えたわ。 |
|
| 男はその姿を見て表情を明るくさせると頷きながら言葉を紡ぐ。 ああ、やはり似合いますね。 ご自身ではご覧になられました? |
|
| 小さい鏡でなら確認したけれど。 全身を見る事は不可能ね。 相手の反応に表情を和らげる事もなく女は無表情でそう言った。 言葉は棘があるが、語気を強める事もせず特に不満に思っているわけでは無いようである。 |
|
| それは残念ですね。実にお美しいですよ。 本当に参加なされないのですか? |
|
| 一度見せるだけならと言ったはずよ。 それとも、それをねじ伏せるだけの更なる話術があるのかしら。 |
|
| いえ。私の頭ではあなたに一度着てもらうまでの流れしか 思いつきませんでしたので、潔く引き下がらせていただきますよ。 最も、それだけで十分な収穫ですが。 |
|
| そうね。してやられたものだわ。 長く見ても興が冷めるだけでしょう。もういいかしら。 |
|
| おや、決める権限を私にくださるのですか? 今日は随分としおらしいのですね。 |
|
| 嘘の無い賛辞に気を良くするのは当たり前の事だわ。 貴方も仮装をしたら、さぞ秀麗になるのでしょうね。 |
|
| その言葉、実際に見てから頂けると嬉しいのですが。 言ってはくださら無いのでしょうね。 |
|
| よく分かっているわね。 無駄に好意を振りまくのは御免なの。貴方もそうでしょう? |
|
| 私は身になる賛辞ならいくらでも振り撒きますよ。 貴女もご存知でしょう? |
|
| そう、そうね。私に社交性を足したらそうなるのかしら。 | |
| 今からでも目指してみますか? | |
| やめておくわ。 それじゃあ着替えるから入ってこないで頂戴。存外悪くは無かったわ。 |
|
| おや、それは光栄です。機会があればまた是非。 |
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クラリエントはサマロと同様に一人天幕に籠る彼女の事も案じている。
その3 チシミア サマロ
帝国のある通りに仮装をした人物がチラホラと見える。 その様子を見るに、どうやら今日が祭りの当日である様である。 |
|
| お化けと思わしき白い布を纏った女が隣の人物に話しかける。 お菓子、沢山貰えましたね。 他国にまでこの格好で行くのはどうかと思いましたけど、 何とかなって良かったです。 |
|
| 声を掛けられた少女は明るく話す彼女の話を頷きながら聞くと、 やや間を置きゆっくりと口を開いた。 良かった、です。 ……チシミアのお陰、です。 |
|
| え、私ですか?ずっと立ってただけじゃないですか。 感謝された女は不思議そうにそう聞き返す。 どうやら付き添いという形で来たらしい。 |
|
| その。傍に、居てくれる……事が。 とっても、おおきい。ので。ありがとう、ございます。 |
|
| ……どういたしまして。 私も一緒に回れて嬉しいですよ。 次はカパッサと行くんでしょう? |
|
| あ……。はい。 カパッサが……その。来て、くれれば。 問いを受けると少女は表情を曇らせそう返す。 |
|
| ちゃんと来ると思いますよ? クラリエントさんもそう言ってたじゃないですか。 女は不安そうな相手とは対照的にあっけらかんとそう言った。 |
|
| しかし少女はその言葉に納得できないのか 苦し気に眉間に皺を寄せはじめる。 でも……。ずっと、会って、無いです。 |
|
| それを見た女は真剣な表情に変わると 今度は丁寧に言葉を紡ぎ出す。 サマロは、会いたいんでしょう? |
|
| ……は、い。 | |
| じゃあ、会えるって思わなきゃダメですよ! 今までずっと無理だって思ってたんじゃないですか? |
|
| あ……。 思ったら、会えますか。 |
|
| 当り前じゃないですか! だから、会えるって思ってください。 |
|
| あえる……。 | |
| そうです。会えますよ。 だってカパッサとサマロはずっと一緒だったでしょう? 会えない方がおかしいですよ。 |
|
| ずっと、一緒……。 | |
| 今まで一緒にいすぎた分、ちょっと離れただけですよ。 何も心配しなくて良いんですよ? 今日はホラ、おめかしだってしてるんですし。 |
|
| おめかし……。 | |
| ……改めて、自分の衣装のチョイスに頭を抱えたい気持ちです。 | |
| オバケ、かわいい、です。 | |
| 慰め、ありがとうございます……。 っとと、そろそろ着きますよ。さ、行って来てください。 その格好で一人送り出すのも気が引けますけど……。 |
|
| あ、えっと……。ありがとう、ございます。 行ってき、ます。 |
|
| ……一人でこの格好ってちょっとキツすぎじゃない。 さっさと脱がないと……。 |
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衣装はクラリエントに言い包められたものと思われる。
スィートポテト風じゃがポテト
うさぎ魔王
カボチャを練り込んだパンプキンチーズケーキ
マカロン
チーズキャンディ
その4 カパッサ サマロ
| あ、あの。カパッサ。 | |
| 何だ。 | |
| その。歩くの、早い……です。 | |
| ……もうやる事は終わった。後はさっさと帰るだけだ。 | |
| ……やっぱり、嫌いに、なった? | |
| どうしてそう思う。 | |
| ずっと、何も……喋らない。から。 | |
| あの。私……一緒に、いたい。 色々覚えて、役に立つようにする。だから……。 |
|
| 俺が居なきゃ、駄目か。 | |
| あ……。ダメ、ですか? | |
| 俺を必要とするか、サマロ。 | |
| ……また、何処かに、消える? | |
| お前が望むなら、無断で出て行きはしない。 ……お前が望むなら、もう会わない。 |
|
| っ……ダメ!! もう消えたらだめ、カパッサ! |
|
| ……悪かった、サマロ。帰ろう。 | |
| そうして二人は肩を並べると ゆっくりと歩きだすのであった。 |
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互いに言葉が端的すぎて分かりにくいが、補うと下記の様になる。
「俺が居なきゃ、駄目か」「(そう思う事は)ダメ、ですか?」
「俺を必要とするか、サマロ」「(必要としないと)また、何処かに、消える?」
カパッサはカッコ内の気持ちを全て汲んでやり取りしている。
トマトクッキー
お菓子の詰まった小袋
その5 クラリエント サマロ
| おや、おかえりなさい。沢山収穫があったようですね。 カパッサはどうしたのですか? |
|
| あ、その。着替えを。してます。 | |
| ああ、そうですか。仲直りはできましたか。 | |
| あ、はい。ありがとう、ございます。 | |
| おや、私は礼を言われる事は何もしていないのですが。 良かったですね、サマロ。 |
|
| ……クラリエント、さんは。 全部、分かってたんですか。 |
|
| はて。全部とは一体何の全部でしょうか。 | |
| カパッサと、私の事、です。 | |
| また随分と広い話ですね。 お二人の全てなど、知る由もありませんよ。 そもそも私はあの時中に入る事すらしていないでしょう? |
|
| その。どうして、待って、いたんですか。 私……仲間になるって、分かってたん、ですか。 |
|
| ……私は打算的な男ですよ。 そう思っていたとして、良心ではありませんよ。 |
|
| ありがとう、ございます。 その……いつも。 |
|
| あなたからその様に言われる日がくるとは……。 リーダーは、辛くは無いですか。サマロ。 |
|
| たくさん、助けてもらってるので。大丈夫、です。 その。まだ……助けて、ください、ますか。 |
|
| ええ、ええ。もうひと踏ん張り、ですね。 酷な役目を背負わせてしまった償いは、最後まで致しますよ。 |
|
| ありがとう、ござい、ます。 その……。最後まで。頑張り、ます。 |
|
| ……ええ。あなたはまだまだお強くなりますね。 そのお姿、見守らせていただきますよ。 |
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「全部、分かってたんですか」は今回の件では無く出会った時の話に対して。
「中に入る事すらしていない」というのは比喩表現では無く単なる事実であり
サマロの居た家に自分は足を踏み入れていない事を指している。
ラッピングされたプチカップケーキ
箱に入った特製カボチャプリン
包みにはいったクッキー
袋に入ったラスク
17期重要会話:カパッサとサマロ 交わらない想い
反映会話4:手土産/カップケーキ カパッサ サマロ
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二人はそう短くない付き合いであるが、
サマロはずっとカパッサの指示に従っていた為意見が食い違うのはこれが初めて。
カパッサ自身が彼女の補佐に回れないことから見ても
相当に余裕が無い事が伺える。
互いに依存から自立しなければならないタイミングがやって来た。
| 日は変わって、天幕の中に一人の男の姿がある。 所持金を確認している最中なのか、 床に広げられた紙幣と硬貨を眺め思案している様である。 |
|
| そこに橙色の髪をした少女が物音も立てずに天幕の隙間から顔を覗かせた。 中を見ても動かぬ様子を見るに男に用があるようだが、 邪魔しては悪いとでも思っているのか声を掛けることもせずじっと様子を伺っている。 |
|
| 男は視線を感じたのか入り口に顔を向けると、 目の合う相手に表情を変えることもなく真顔のまま声を掛けた。 どうした、サマロ。 |
|
| えっと……。 カップケーキ、貰いました。 声を掛けられた少女はおずおずと中に入ってくるとやや緊張しながらそう言った。 胸の高さにあげられたその手にはそれらしき包みが見える。 |
|
| 誰から貰ったんだ。 男は告げられた言葉に興味が無いのか通貨へと視線を戻すと 硬貨を袋に入れながらぶっきらぼうにそう聞いた。 |
|
| 素っ気ない態度をする相手に少女は悲しそうな表情を浮かべ俯くと 不安そうに視線をさ迷わせた。 ……怒って、る? |
|
| 何がだ。 男は噛み合わない返答を予想していたのか手を止めることなく硬貨と紙幣をしまうと 尚も視線を外したままそう聞き返した。 |
|
| リーダーに、なったの。 まだ……。怒って、ますか。 |
|
| そう思うんなら、今からでもやめろ。 男はやや語気を強めながらも目は合わせずにそう言い放った。 |
|
| 少女は放たれた言葉に弁明も反論もせず ただ辛そうな表情を浮かべて口を噤んだ。 |
|
| 一向に返ってこない返事に対して男は催促する事も怒る事もせず、 苦々しい顔で口を開いた。 やるんなら、俺に構うな。話しかけて来るな。 それが出来ないなら今すぐにやめろ。選べ。 |
|
| ……でも。私、は。カパッサの、ことが。 | |
| それがお前の答えだな。 返答を聞いた男はより一層苦しみの色を浮かべながら 地面を睨み付け絞り出す様な声でそう返した。 |
|
| っ……。違う、いや! できない! |
|
| 少しここを離れる。 あいつ等に言っておいてくれ。 男は立ち上がると武器を装備し少女には目もくれず外へ出て行った。 |
|
| その行動をただ見つめていた少女は慌てて声をあげた。 待って!いや!カパッサ! |
|
| 少女が後を追って外に出てみるも 何処に消えたのか男の姿を確認する事はできなかった。 |
|
| 相当ショックであったのかそのままへたり込んだ少女は 涙を零しながら言葉を漏らした。 どうして……?カパッサ……。 |
|
| その言葉が相手に届くことは無く ただただ少女の涙が流れていくのであった。 |
******************************
二人はそう短くない付き合いであるが、
サマロはずっとカパッサの指示に従っていた為意見が食い違うのはこれが初めて。
カパッサ自身が彼女の補佐に回れないことから見ても
相当に余裕が無い事が伺える。
互いに依存から自立しなければならないタイミングがやって来た。
17期重要会話:クラリエントとシリール コウイの詮索
反映会話2:貰い物/服 クラリエント シリール
******************************
魔術師としてのポジションを失い情緒不安定なシリールとの問答。
「怒るべきところ」は「お前が言うな」と叱って欲しい心の表れ。
「怒るべきでは無かったのですか」は過去の「面倒事」の際に
クラリエントがして欲しかった対応を述べている。
それに対しシリールは「分かりきった事を聞いて悪かった」と
「私たちに互いを叱る事は無理」と暗に言い去っている。
タイトルの「コウイ」は話に出ている好意と厚意に加えて「行為」も指す。
| 日は変わって、天幕の外に一人の男の姿がある。 真新しいジャケットに身を包んだ男はどことなく嬉しそうに見える。 |
|
| そこに一つの天幕からローブを着た女が姿を現し別の天幕へと移動しようとしたが、 その途中男を視界に入れると目を細めて歩みを止めた。 ……また新調したの? |
|
| 金髪の男は掛けられた声にきょとんとした顔を向けたが 数秒もしない内に笑みを戻し口を開いた。 ああいえいえ、先程頂いたので着替えたのですよ。 この間買い直したのはまだ使える状態で残っているので、 今後はそちらと使いわけようかと思っていますが。 |
|
| 女は相手の言葉を聞くと不愉快そうに眉を顰めた。 貰ったってあなた何かしたの? まさかただ受け取っただけとでも言うのかしら。 |
|
| 投げかれられた棘のある言葉に男は一瞬目を見開いたものの 笑みを崩す様子もなくにこやかにしている。 何らかのお返しはしようとは思いますが、何か問題があるでしょうか。 やや回りくどいが、危惧した通りという事の様である。 |
|
| それはどちらの〝コウイ〟なのかしら。 送り主が男性だとは思えないけれど。 女はお返しとばかりに質問を無視し新たな問いを投げつけた。 その語気は荒々しいとまでは言えないが、 先ほどと比べると明らかに苛ついている様子である。 |
|
| 何故断定できるのか分かり兼ねますが……。例の護符の方ですよ。 苛立つ相手に男はやや困惑の色を見せながらそう言うと、 少し視線を外した後続けて言葉を紡いだ。 私にも、あちらにも、少なくともそちら方面の下心は無いかと思いますが。 どうしてそんなに恐い顔をするのです?私に気がある訳でも無いでしょうに。 |
|
| また面倒な事に巻き込まれるのは御免だからよ。 貴方達が出払う事が多いのだから、必然的に私に当たる可能性が高いでしょう。 |
|
| ……ちょっと待ってください。また、とはどういう事ですか? 私の記憶上ではここに来る以前を含めてあなた絡みの事は一切無かった筈ですが。 |
|
| 女は相手の言葉に視線を逸らすと言う気が無いとばかりに口を閉ざした。 男の態度が変わったからなのか、苛立っている様子はもう伺えない。 |
|
| 何も語らぬ女を男はじっと見つめていたが、 説明する気が無いと悟ると視線を落とし苦々しい表情を浮かべた。 ……私はまた何か、忘れているのですか? |
|
| 違うわ。 女は相手の反応に耐えかねたのか短くそう言い放つと 言葉を探すように視線をさ迷わせながら口を開いた。 ……何度かそういう目に遭ったのは事実よ。 いずれもあなたのせいでは無いと思って告げなかったけれど。 |
|
| 顔を上げじっと聞いていた男であったが、 その言葉を聞き終わるとまた目を背け苦渋の色をより濃くした。 私が弱いせい、ですね。 |
|
| あなたを頼りにしてるからよ。 悪いけれど、私と違ってあなたはチームに必要なの。 これからも最善を尽くして貰わなければ困るわ。 |
|
| ……勿論です。 有無を言わさぬ様な女の物言いをどう受け止めたのかは分からないが 男は反論もせずただ苦しそうな笑みを湛えてそう答えた。 |
|
| 女はその反応に悲しげに顔を歪め、震える拳を握った。 やめて頂戴。怒るべきところでは無いの。 |
|
| あなたも、怒るべきでは無かったのですか。 投げかけられた言葉は何を指し示しているのか明確に分からぬものであったが、 男はそれについては聞かず同じく曖昧な言葉を返した。 |
|
| 女は地を見つめながら男の返答を聞くと、より一層悲痛な表情を浮かべた。 そうね。そうだわ。 分かりきった事を聞いて悪かったわね。 そう言い女は身を翻すと 返事も聞かずに目的地であった天幕の中へと消えていった。 |
|
| 男は相手が去りしばらくすると、 消え入るような声でこう独りごちるのであった。 ……そうできれば、楽なのでしょうね。 |
******************************
魔術師としてのポジションを失い情緒不安定なシリールとの問答。
「怒るべきところ」は「お前が言うな」と叱って欲しい心の表れ。
「怒るべきでは無かったのですか」は過去の「面倒事」の際に
クラリエントがして欲しかった対応を述べている。
それに対しシリールは「分かりきった事を聞いて悪かった」と
「私たちに互いを叱る事は無理」と暗に言い去っている。
タイトルの「コウイ」は話に出ている好意と厚意に加えて「行為」も指す。
17期重要会話:サマロとクラリエント 遠くで見守る想いは
反映会話0:挨拶回り サマロ クラリエント
******************************
一歩一歩自立の道を歩んでいくサマロとそれを見守るクラリエント。いつもの光景。
サマロが自分一人で他者と対面するのは前期にもあったので
クラリエントはあまり心配もしていない。
| 聖国内のとある一角、一つの部隊の拠点に続く道に人の姿がある。 幼さの残る少女とやや細身の男のその2人は並んで歩き、 どうやら目先に見える拠点に向かっている様である。 |
|
| 拠点が近くなると金髪の男は足を止め、少女に対し声を掛ける。 いいですか、付き添いますが今期のリーダーはあなたです。 遠くで見ていますから助力を求めず一人で挨拶をするのですよ。 |
|
| は、い。頑張り、ます。 少女は男の言葉をしっかりと聞き強く頷いた。 |
|
| 言う内容は覚えていますか。 | |
| えっと。部隊名、と。自分の名前、と。 リーダーが、変わって。宜しくお願い、します。 |
|
| ええ、そうです。褒め言葉も忘れずに言うのですよ。 いけそうですか? |
|
| は、い。大丈夫、です。 | |
| ええ。期待しています。 危ない目になりそうな時は間に入りますので。 皆さん理解のある方なのでそうそう無いとは思いますが。 |
|
| 分かり、ました。 | |
| 相手の名前は聞かなくても覚えていますね? | |
| えっと。大丈夫、です。 その。とっても、お世話に。なったので。 |
|
| それなら結構です。では、どうぞ。 | |
| 少女は男の言葉に頷くと しっかりとした足取りで進みだした。 |
|
| その姿を見送る男は心配の色も見せず どことなく誇らしげにも見える。 |
|
| その後無事初めてのリーダーとしての仕事を終えた彼女は 自信をつけ他の部隊の元へも挨拶に行くのであった。 |
******************************
一歩一歩自立の道を歩んでいくサマロとそれを見守るクラリエント。いつもの光景。
サマロが自分一人で他者と対面するのは前期にもあったので
クラリエントはあまり心配もしていない。
17期初期会話:シリールとチシミア/クラリエントとカパッサ 呼ばれた名の意味は
前期終了反映:RP中途終了 シリール チシミア
******************************
個々により記憶の保持が変わる事の強調。
シリールは巡りが変わった事を感じクラリエントを探しに行っているが
チシミアは何が何だかさっぱり分かっていない。
リーダー交代:サマロ / クラリエント カパッサ
******************************
サマロをリーダーにしたのはサマロの自立の為にクラリエントが下した選択だが
彼自身にも大きな責任が問われるのは間違いなく、本人も自覚している。
ここに来る以前よりサマロに対してのクラリエントのテコ入れは何度かあったが
今回の件は遥かに負担が大きく、カパッサも耐えかねる様子を見せている。
カパッサの「今からでも考え直せ」という発言は「お前の発言は絶対だ」という意味でもあり
クラリエントの発言を打ち破る力が自分に無いと認めているという事。
いつもはしない名前を呼ぶ行為もあり、クラリエントを信用している所があるのが伺える。
| これから再生される物語は、ここにいる彼らに繋がる さして遠くない過去の会話である。 |
|
| 一つの天幕の中でローブを着た女が腰を下ろしている。 空虚を見つめていたが暫しの後ハッとすると 顔を顰めゆっくりと辺りを見回し始めた。 |
|
| そこへバンダナをつけた女が慌しく入ってくると 焦りの色を見せながら元居た女に話しかけた。 シリールさん、私今人と話してませんでした? |
|
| ……そう。あなたは人と話していたのね。 ローブの女は唐突に疑問を投げかける相手に対し 表情一つ変えずにそう答えた。 |
|
| え、はあ……? そ、そうですよね。外で会話してたら聞こえませんよね。 女は答えになっていない返答に戸惑いを見せた後 納得するようにそう言ったが、表情は依然として曇ったままである。 |
|
| ねえ、今は何年の何月かしら。 女は相手の目を見るとお返しとばかりにそう聞いた。 どうやら会話の流れを意識するつもりは無い様である。 |
|
| え、暦ですか? ええと……。あれ? バンダナの女は唐突な問いに対し不機嫌な顔もせずに答えようとしたが 思い出せない様で困惑の表情を見せた。 いや、そもそもシリールさん覚えてないんですか? |
|
| ローブの女は答える事のできない目の前の相手に対し目を細めると、 続く言葉に視線を逸らし口を開いた。 そう。そうね。 確認しなければいけないわ。 |
|
| 確認、ですか? | |
| ええ。クラリエントを探してくるわ。 そう言うとローブの女は天幕から足早に出て行った。 |
|
| あっ、えっ? ちょっちょっとシリールさん!? え……。ええ……? |
|
| そうして取り残されたバンダナの女は後を追うこともせず ただただ呆然と立ち尽くすのであった。 |
******************************
個々により記憶の保持が変わる事の強調。
シリールは巡りが変わった事を感じクラリエントを探しに行っているが
チシミアは何が何だかさっぱり分かっていない。
リーダー交代:サマロ / クラリエント カパッサ
| これより再生される物語は、先ほどから数日経った とある日の出来事である。 |
|
| 一つの天幕の中に男の姿がある。 周囲には物が広げられており、荷物整理をしている様だ。 |
|
| そこに目つきの鋭い男が入ってくると もの凄い剣幕で男に近寄って来た。 おい!どういう事だ! |
|
| 金髪の男は怒鳴りつけてきた相手に対しさして驚く事も無く、 視線を合わせると呆れるような表情で口を開いた。 来ると思っていましたが。リーダー交代の件でしょう? 順番に回るのですから彼女であっても可笑しくはないハズですが。 |
|
| 変えろ、無謀すぎる。 オマエにだって分かるだろう。 サマロは一人じゃ陣営にも戻って来れないんだぞ!? |
|
| ええ、そうですね。 そうさせたまま甘やかして放置しているのは誰ですか? 今彼女に必要なのはもっと厳しい選択だと思いますが。 それとも、アナタが彼女の代わりを務めるとでも? |
|
| だからっていきなりコレは無いだろう!? 今からでも考え直せ、クラリエント! |
|
| 金髪の男は相手の発言に合わせていた目を一瞬見開くもすぐ戻すと 再び荷物に視線を落とした。 ……彼女が泣きついてきたなら考えますよ。 この件は彼女の承諾を得て成立しているものですので、 まずは彼女を説得する事ですね。 |
|
| ……チッ。 | |
| 茶髪の男は心底忌々しそうに舌打ちをすると 身を翻して天幕の外へと出て行った。 |
|
| 残された男は相手が出て行った事を確認すると 目を細め一人言葉を紡ぎだした。 ……怒りの最中私の名を呼ぶとは。 あの人は一体、私に何を期待しているのでしょうか。 |
|
| 男はそう呟くと動かしていた手を止め その人物が消えていった出入り口を暫し眺めるのであった。 |
******************************
サマロをリーダーにしたのはサマロの自立の為にクラリエントが下した選択だが
彼自身にも大きな責任が問われるのは間違いなく、本人も自覚している。
ここに来る以前よりサマロに対してのクラリエントのテコ入れは何度かあったが
今回の件は遥かに負担が大きく、カパッサも耐えかねる様子を見せている。
カパッサの「今からでも考え直せ」という発言は「お前の発言は絶対だ」という意味でもあり
クラリエントの発言を打ち破る力が自分に無いと認めているという事。
いつもはしない名前を呼ぶ行為もあり、クラリエントを信用している所があるのが伺える。
16期重要会話:サマロとクラリエント 生と死を見つめ
反映会話8:イベント帰還/催し サマロ クラリエント
******************************
サマロがリーダーの職務に耐えうるだけの強さを得ているか確認する問答。
途中彼が目を逸らすのは演技ではなく自然に出たしぐさ。
死と相対する恐怖が強いサマロを戦場に永続的に出せるかを計っている。
「私、だけじゃ……。クラリエントさん、も。」は
「身内が死んだのは私だけじゃなくてクラリエントさんもなのに」という意味。
| 日は変わって、一人の少女が一つの天幕の中でぼんやりしている。 周囲には特別何かをしていた様子も無く、ただ単に暇な様である。 |
|
| そこへ一人の男が顔を覗かせると少女に声をかけた。 サマロさん、面白いものを持って参りましたよ。 |
|
| あ、面白い、もの……? 少女は声をかけてきた男に目を向けると首を傾げながらオウム返しをした。 |
|
| ええ、外へどうぞ。 | |
| ……? | |
| 少女が男に続いて外に出ると大きい魚の入った袋が 天幕の一部に括り付けられ宙に浮いていた。 袋は水までたっぷり入っているにも関わらず 風船のようにふわふわと不思議な動きを見せている。 |
|
| 突如目の前に現れた不可思議な光景に声をあげる事も無く 少女は口を開きながら無言でその物体を見つめた。 |
|
| 帝国の方で祭りをやっていましてね。 あいにく食べられるものでは無い様なのですが、 こうしておけば魔よけ程度にはなるかもしれませんね。 |
|
| これ、生きてるん、ですか? | |
| ええ。放す事も考えたのですが 元の生息地が少し危険な場所の様でして。 別の所にすると生態系を壊しかねませんし、仕方がありませんね。 |
|
| そう、なんですか。 | |
| このままですと水の入れ替えができませんので 何れは息絶えてしまうでしょうが……。 お嫌でしたら目に付かない所に変えますが、どうしますか? |
|
| あ……。 いえ、大丈夫。です。 |
|
| そうですか。 調べて問題なさそうでしたら土葬でもしましょうかね。 |
|
| ……。 クラリエントさんは、こわく、無いですか。 |
|
| 命は等しく何れ消えて無くなるものですよ。 ただ早いか遅いか、というだけです。 |
|
| ……そう、ですか。 | |
| ええ、そうですよ。 | |
| あ……。ごめん、なさい……。 | |
| おや、どうして謝るのです? | |
| 私、だけじゃ……。 クラリエントさん、も。 |
|
| あなたに比べれば、対したものでは無いでしょうに。 お強くなりましたね。 |
|
| つよ、く……? | |
| ええ。それなら大丈夫そうです。 | |
| ……? | |
| また改めてお話いたしますので、 その時はお力をお貸しいただければ幸いですよ。 |
|
| えっと……。はい。 |
******************************
サマロがリーダーの職務に耐えうるだけの強さを得ているか確認する問答。
途中彼が目を逸らすのは演技ではなく自然に出たしぐさ。
死と相対する恐怖が強いサマロを戦場に永続的に出せるかを計っている。
「私、だけじゃ……。クラリエントさん、も。」は
「身内が死んだのは私だけじゃなくてクラリエントさんもなのに」という意味。
16期重要会話:クラリエントとシリール 相違する記憶
反映会話6:他部隊交流/指定呼出 クラリエント シリール
******************************
巡りの知識の会得。信じていた自身の「記憶」が揺らぐ事への不安と焦り。
シリールはリーダーの交代を促すと共に
「交流の多さが記憶の保持に関わるのでは」という仮説を立てている。
| 日は変わり、一つの天幕の中に男の姿がある。 中央のスペースに腰を降ろしてはいるが何をする訳でも無く、 ただただ一点を見つめ何かに集中している様である。 |
|
| その天幕にローブを着た女がやって来ると 男を見つけ呆れた様に口を開いた。 やっぱり居たのね。収穫はどうだったの。 |
|
| 声をかけられた男はハッとし相手を見ると スイッチを切り替えたかのようににこやかな表情を浮べた。 ああ、シリールさん。 すみません、少し整理してからお話しようと思っていたもので。 今ここで聞いていかれますか? |
|
| ……自部隊の天幕だからって安心してると寝首を掻かれるわよ。 外から声をかけたのに聞こえてないのね。 そこまで頭を抱えるような話だったということかしら。 女は怒りも焦りも見せずに男を見ながらそう淡々と言った。 |
|
| 男は女の言葉に驚くと苦渋の色を浮かべ やや動揺した様子で口を開いた。 ……すみません。そこまで没頭していたとは思わなかったのですが。 |
|
| 別に良いけれど。 結果だけでも教えてくれないかしら。 |
|
| ……この世界は刻碑暦997年9月から 刻碑暦1000年3月までの2年半を延々と廻っているようなのです。 私たちは既に二度、巡りと呼ばれるそれを越えていたそうです。 記憶の継承については個人差が色々とあるようですが……。 私たちが 997年の4月 にこちらに来てから記憶上は繋がっていますが 出来事は全て分断されているものである様です。 |
|
| 女は男の発言をしばし無表情で聞いていたが、 終わりで発せられた言葉を聞くや否や不快そうに顔を顰めた。 今、何て言ったのかしら。 私たちがここへ来たのは 999年の4月 よ? あなたまさか本気で言っているの? |
|
| 999年の 、4月……? 男は打って変わって余裕を失った表情でオウム返しをすると 口を閉ざし目を彷徨わせ始めた。 それは察するに記憶を辿っているようだったが一向に口を開く様子も無く、 表情はどんどんと険しくなるばかりである。 |
|
| ……それだけ考えてダメだと言うのなら、 その巡りとやらの影響を受けていると考えるべきね。 最も、私の言っている方が間違いだと言うのなら話は別だけれど。 |
|
| いえ、ここに来た時の事はもうほとんどがおぼろげなのです。 あなたがハッキリと覚えていると言うなら、それが真実だと思います。 男は相手と目を合わせる事も無く、弱弱しい口調でそう告げた。 |
|
| ローブの女は目の前の男の姿に心なしか目を細めると それまでとは少し語気を弱めて語りかけた。 ……あなたは他と交流を持ち過ぎだわ。 繰り返している事が分かったのだから、 リーダーを変えるべきなんじゃないかしら。 |
|
| そう、ですね……。 その方が、良いかもしれません。 男は尚も目を逸らし、歯切れ悪くそう返答した。 |
|
| 何にせよ、情報が確かなら次の巡りまではまだ時間があるのだから その間に打てる対策を準備する事ね。 もっとも、今の貴方に必要なのはその恐怖を捨てることでしょうけど。 |
|
| ……ええ。少し、時間がかかりそうです。 | |
| 女は目を合わせない男を無言で見つめると 相も変わらず無表情で口を開いた。 これ以上の収穫は無さそうだから私は戻るわ。 何かあったら声をかけて頂戴。 |
|
| そう言い残しローブの女が天幕の外へ出て行くと、 残された男は一人疲れたように目を閉じるのであった。 |
******************************
巡りの知識の会得。信じていた自身の「記憶」が揺らぐ事への不安と焦り。
シリールはリーダーの交代を促すと共に
「交流の多さが記憶の保持に関わるのでは」という仮説を立てている。
16期重要会話:サマロとカパッサ/シリールとカパッサ 不安の予兆
反映会話3:イベント出発/狩猟 サマロ カパッサ
反映会話4:イベント帰還/狩猟 シリール カパッサ
| 日は変わって、少女が一人天幕の前で地べたに布を引きちょこんと座っている。 何処となく不安げではあるものの、見張りをしている様である。 |
|
| そこへ弓を携えた男が一枚のチラシを片手に 急ぐ様子も無く少女の元へやってきた。 |
|
| あ……!おかえり、なさい。カパッサ。 少女は男を見るとパッと表情を明るくし立ち上がってそう言った。 笑みこそ見せないものの、声と雰囲気から察するに随分と嬉しそうである。 |
|
| ああ、戻った。 男は対照的に素っ気無い態度でそう言うと 一度目を逸らしてから少し迷う様に口を開いた。 しばらく帝国に行くが、お前も来るか。サマロ。 |
|
| ていこく……? 仲間じゃ、無くなるの? 少女は男の口から出た単語を反芻すると 不安の色を強めそう聞いた。 |
|
| いや、違う。短期滞在をするだけだ。 二週間もすればまた会えるだろう。 男は不安にさせた侘びも無くそう淡々と補足すると 見下ろしたまま真っ直ぐと相手を見つめた。 少し狩りの腕を確かめてくる。付いて来るか。 |
|
| 少女は問いを受け、視線を方々に彷徨わせながらしばし思考すると 胸の前で手をぎゅっと握り締め口を開いた。 私は、大丈夫。すぐ、また会えるなら……。 ここで、待ってる。 |
|
| ……そうか。明日の朝には出発する。 それまでに気が変わったら言え。 男は落胆も安堵も見せずそう言い放つと 返事も聞かずに一つの天幕へと入って行った |
|
| あ……。 少女は去り行く男を引き止める事もできず 姿が消えた天幕を見つめると視線を下に向けた。 カパッサ、私……。 |
|
| 尻すぼみに紡がれた言葉の先が発せられる事は無く、 少女はしばしそのまま立ち尽くすのであった。 |
反映会話4:イベント帰還/狩猟 シリール カパッサ
| 日は変わって、天幕の外にローブを着た女の姿がある。 女は木の椅子に腰掛けながら一人本を読んでおり、 沈みかけた太陽がそのページを赤く照らしている。 |
|
| そこに目つきの鋭い一人の男がゆっくりとやってきた。 身なりは多少汚れてはいるものの、その表情に疲労の色は見えない。 |
|
| ……あら、帰ってきたのね。 女は男に気づくも本を閉じる事はせず、そのままの体勢で男に言葉をかけた。 そこに落胆や喜びと言った感情は見えず、 男の帰還自体に然程興味は無いようである。 |
|
| サマロは無事か。 男は女の声かけに答える事は無く、口を開くなりそう言った。 |
|
| ええ。何も無かったわ。 アナタが居なくてももう平気なのね。 女は淡々とそう返答すると視線を本へと戻した。 今は中央の天幕で談笑でも聞いているんじゃないかしら。 |
|
| ……そうか。 男はそう短く返事をすると、 女が示したものとは別の天幕へと消えて行った。 |
|
| ローブの女はその行動をやや驚くような表情で見ていたが、 数秒もしない内にページへと目を落とすとまた続きを読み始めるのであった。 |
16期重要会話:カパッサとクラリエント 予期された対立
反映会話5:他部隊交流/訪問 クラリエント カパッサ
| 日は変わり、小さな天幕の中で男が一人荷物を整理している。 静まり返ってはいるものの、天幕の外には人の気配がある様だ。 |
|
| そこに目つきの鋭い男がやってくると 荷物整理をしている男にやや荒げた声で話しかけた。 おい、お前何か言っただろう。 |
|
| おや、カパッサさんでは無いですか。 どちらへ行かれていたのです?随分と遅かったようですが。 金髪の男は声の主に顔を向けるもすぐに視線を戻し 荒げられた声を気にもせずにそう質問し返した。 |
|
| サマロに一人で別の部隊に行く様に命令しただろう。 何を吹き込んでああした?答えろ。 鋭い目つきの男は尚も敵意を向け苛立った様子でそう言い放った。 険しいその表情は、どことなく殺気を帯びているようにすら見える。 |
|
| 荷物を整理していた男は観念したのか溜息をつくと動かしていた手を止め 殺気立つ男に向き直りやや面倒そうに口を開いた。 ……彼女がやれる事は無いかと申し出て来たので提案したまでですよ。 それを請けて実行したのは彼女です。 私がとやかく言われる筋合いは無いと思いますが。 |
|
| 内気で迷子癖のある年端もいかない女を 一人で得体の知れない部隊に送り込むのはどう考えても異常だろう。 何かあったらお前はどう責任を取るつもりだったんだ。 |
|
| 責任を取るも何も私は彼女の保護者ではありませんからね。 貴方が保護者だと言うのであれば、甘やかしすぎだと思いますが。 そもそも彼女は年の上では幼いとまで言えないでしょうし 異常なのは貴方の方ではないのですか? |
|
| とにかく一人で行かせるのは止めさせろ。 迷子になってからじゃ手遅れだ。 茶髪の男は相手の言葉を受けより一層表情を険しくしてそう言った。 言い返す言葉が見つからないのか、無駄だと思っているのか 投げかけられた問いに対して答えるつもりは無いようである。 |
|
| ……アナタは彼女に何を求めているのです? 己の自分勝手な欲望では無いのですか? 男は先ほどまでの挑発的な態度をやめると 冷めた目つきをしながら相手と視線を合わせそう聞いた。 |
|
| それこそ利用しているのはお前の方だろう。 指図される謂れは無いな。 |
|
| ……ええ。 でしたらそのお言葉、そのまま貴方にお返しいたしますよ。 何かあるのでしたら直接彼女に言う事ですね。 |
|
| ……チッ。 男は不快そうに舌打ちをすると 半ば逃げるように天幕を出て行った。 |
|
| そして残された男はしばししてから 嘆かわしげにこう独りごちるのである。 どちらが正しい道か、 近いうちにハッキリと見せる必要がありますか……。 |
16期初期会話:ラックとクラリエント 灰色の男
| これから再生される物語は、ここにいる彼らに繋がる さして遠くない過去の会話である。 |
|
| 天幕の外に剣を携えた男が何をするでも無く一人佇んでいる。 その表情は真顔であったが、何かを思案している様にも見えた。 |
|
| 天幕の中から別の男が出てくると、佇む男を見つけ声をかけた。 ラック、長時間の見張りご苦労様です。 そろそろ交代になりますので中にどうぞ。 |
|
| 茶髪の男は投げかけられた言葉に対しての反応は見せず 地面を見つめたまま訝しげに口を開いた。 なあ。今、灰色の男を見なかったか? |
|
| いえ、私は先程まで天幕に居たので見てませんが。 どなたか来客がいらっしゃったのですか? |
|
| いや、ここでじゃないんだ。 夢なのか分からないが、さっきまで灰色の男と会っていた。 |
|
| 目の前の仲間の発言に金髪の男は怪訝な顔をすると 思案するように利き手を口元に添えた。 まさか寝ていたわけではないのですよね? 白昼夢でも見ていたのですか? |
|
| 白昼夢なのか、アレは。 男はようやく会話の相手と視線を合わせると、 驚きも焦りも滲ませない声で淡々とそう言った。 |
|
| あなたが白昼夢、ですか。 ……何だかいつしかと立場が逆ですね。 |
|
| いつしか? 似たような事が前にあったのか? |
|
え……。 男は驚いた表情を見せるとすぐに眼を逸らし、焦りの色を浮べた。 口をついて出たもののどうやら自身にも思い当たる節が無いらしく、 途端に余裕の無い表情に変わっていく。 |
|
| いつ、でしょう。 確かにあったと思ったのですが、はっきりとは……。 変、ですね……。 |
|
| 悪い。混乱させるつもりは無かったんだ。忘れてくれ。 茶髪の男は動揺し始めた目の前の人物に対しての心配も見せず 軽い出来事であったかの様にそう言った。 |
|
| いえ……。 金髪の男は辛うじてそう返答したものの表情を変える事は無く、 地面を見つめたまま押し黙ってしまった。 |
|
| 見張りは俺が続けておくか? | |
| ……ええ。すみません。 少し、休んだ方が良いようです。 |
|
| ああ。 何かあったら声を掛けてくれ。 |
|
| 金髪の男は茶髪の男に背を向け天幕へと歩くも 数歩した所で歩みを止めた。 ……。あなたが言うのなら……。 事実、なのかもしれません。 |
|
| ……。 男はゆっくりと相手の背を見ると、 視線を戻し淡々と返答する。 クラリエントがそう思うんなら、そうなんだろう。 俺はただそんな夢を見たような気がしただけだからな。 |
|
| ええ……。 すみませんが、宜しくお願いしますよ。 金髪の男は先程より幾許か落ち着きを取り戻しながらそう言うと、 元の天幕へと戻って行った。 |
|
| そうして残された男はまた遠くを見つめたが、 先程のような悩ましげな雰囲気を発する事は無かった。 |
15期初期会話:ラックとクラリエント 失った物
14期初期会話:シリールとクラリエント 焦燥と慰め
初期設定:魔力喪失/シリール
| これから再生される物語は、ここにいる彼らに繋がる さして遠くない過去の会話である。 |
|
| ……。 ローブを着た女が一人天幕の外で本を読んでいる。 指をせわしなく動かしている所を見るに読みふけっている訳では無さそうだ。 また、その眼差しは心なしか陰っている様にも見える。 |
|
| 一つの天幕から男が出てくると、 女に目を留め声をかけた。 ああ、早いですね。こんな時間から調べているのですか。 おはようございます、調子はいかがですか。シリール。 |
|
| 男の発言に、女は手を止めやや細めた目でそちらを見た。 | |
| ……あなたは今の私の様子を見て 調子が良いとでも思えるのかしら。 |
|
| 男はそういう女を見て怪訝な表情をする。 どうやら彼女の顔色の悪さに気がついたようである。 |
|
| まさかとは思いますが、夜通し調べていたんですか? 借りれる本も少ないのに徹夜とは。あなたらしく無いですね。 夜も火を灯して読んでいらっしゃったのですか? そう言うと男は気づいたようにハッとし顔を背けた。 |
|
|
……失礼。口が過ぎましたね。起き掛けで上手く頭が回らないようです。 |
|
| ……いいわ。あなたの言う通りよ。 同じ本を何度も読んで疲れたわ。 |
|
| 女は読んでいた本を閉じると、男の目を見ぬままこう聞いた。 ねえ。 あなたは、戻ると思う? |
|
| ……。 | |
| 戻らなくては、困りますよ。 あなたは私達の大事な仲間なのですから。 その為にも、まずは身体を大事にしてください。 |
|
| ……そう。 そうね、もう寝るわ。変な事聞いて悪かったわね。 女はそう言い放ち、男の目を見ぬまま自分の天幕へと戻っていった。 |
|
| ……。 | |
| 男は会話の相手が居なくなってもその場を動かず、 尚も神妙な面持ちで彼女の天幕を見つめ続けていた。 |
プロフィール
HN:
34センチ
性別:
非公開
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AUC S鯖サイド:34cm
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